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どうぶつのくに どうぶつえんとすいぞくかん

Vol.1 金魚

2018.8.7

みなさん、はじめまして。足立区生物園で園長をしている関根雅史です。足立区生物園はその名の通り、動物園と水族館と昆虫館と植物園を合わせてコンパクトにまとめた東京の足立区にある施設です。少しイメージし難いかもしれませんが、これから少しずつ飼育している生きものたちを紹介しながら、足立区生物園の魅力をお伝えできたらと思っています。

第一弾は、金魚です。生物園に入ると、まず目に飛び込んでくるのが、色とりどりの金魚たちで、約30品種500匹が大きな水槽の中を優雅に泳いでいます。

【金魚の歴史】
観賞魚として長い歴史のある金魚。日本では室町時代より飼育されていた歴史があります。江戸時代までは貴重で高価だったため、庶民の手には届かず貴族が観賞して楽しんでいました。江戸時代中期以降になると、養殖技術が確立され、上野の不忍池を中心に大規模な養殖が始まりました。このころになり庶民にも広く浸透し、金魚すくいなどの文化も生まれました。
明治時代になり、養殖は江戸川区を中心に行われ、大正時代に最も栄えました。しかし、第二次世界大戦に入ると食糧確保のために池は食用鯉の養殖や稲の育苗に使われ、多くの養殖業者が無くなりました。足立区では、綾瀬川の周辺で1980年ごろまで金魚の養殖がおこなわれていました。洪水の際は、養殖池から逃げた金魚を当時の子どもたちが追いかけ、捕まえていたそうです。

【金魚の品種】
金魚は国内だけでも認定種で33品種、認定以外も入れると約50もの品種があり、系統や体色、体型、尾の形などで仲間分けができます。
では、どのように品種はつくられていくのでしょうか。様々な方法がありますが、主なものとしては、異なる特徴をもつ品種同士を掛け合わせる方法や突然変異を利用する方法、化学的や物理的に鱗を処理して調色する方法などがあります。生物園で見られるいくつかの品種を紹介します。

 

【生物園での金魚の楽しみ方】
その1
 金魚水槽の前にベンチが設置してあります。そこに座って、じっと金魚を見つめてください。いつの間にか、自身が水の中にいるような錯覚に陥ると思います。時間を忘れて、ゆっくり癒されてください。

その2
 生物園では、年に3回「金魚すくい」のイベントを開催しています。これを機会にぜひ金魚の飼育にチャレンジしてみてはいかがですか?!
開催予定:平成30年8月3日(金)~5日(日)、10月6日(土)~8日(月祝)

その3
 9月27日(木)から11月4日(日)まで特別展示「金魚展」を開催します。金魚の歴史や文化、品種について等、様々な角度で金魚の魅力を紹介します。

その4
 8月19日(日)に東京らんちゅう倶楽部による「らんちゅう研究会」を開催します。会員の方々が手塩にかけて育てた美しいランチュウをぜひ見に来てください。

その5
 9月29日(土)、金魚の飼育員による大人向けの講座「金魚観賞の極意」を開催します。金魚初心者からマニアの方までお楽しみいただけると思います。

著者プロフィール

関根雅史(せきね・まさし)

1969年 千葉県野田市生まれ
1992年 日本大学農獣医学部 卒業
1992年~1995年 青年海外協力隊としてケニア共和国で活動
ケニア野生生物クラブ(WILDLIFE CLUBS OF KENYA)モンバサ支部にて、現地の学童や教員を対象とした自然保護教育活動に従事。
1996年 株式会社自然教育研究センターに入社
2003年 足立区生物園に解説員として赴任
2014年~ 足立区生物園の園長に就任
足立区生物園は、来園者と私たちスタッフの「笑顔」や「驚き」や「好奇心」に溢れた、素敵な場所です。今、園長としてこの仕事に携われていることに、日々幸せを感じています。

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