
熱帯雨林というと、常に暑いイメージがあるかもしれません。もちろん、低地の日中は暑いのですが、クリンチ山近辺の山地ではときにウインドブレーカーが必要なくらい肌寒くなります。雨も多く、一度にバシャッと降ってまた快晴に戻る場合もありますが、1日中、小雨がパラつく曇天の日もあります。この日の朝は曇りでした。
さて、今回の主役はスマトラ島の鳥たちです。サルほど大きな動きはしませんが、空を飛ぶ姿はもちろん、鳴き声や羽ばたきの音でも見つけやすいのが鳥。カメラのズームレンズや双眼鏡を持っていると、野生の鳥たちの暮らしを観察することができます。
まずは、スマトラ島の鳥の代表格ともいえるサイチョウ。大きな体とカラスのような声、「ファッ、ファッ」と森に響くような羽ばたきの音で、森の中でとても存在感を発揮している鳥です。
くちばしの上に色鮮やかなカスクを持った雄大な姿が、スマトラの熱帯雨林の空によく似合っていました。
こちらは、本誌でも紹介したサイチョウのペアの求愛ダンス。オスがメスのまわりをくるくるとローリングしています。この後も2羽で鳴きあったり、羽づくろいをしたり。案内してくれていたレンジャーも、サイチョウの求愛ダンスを目の当たりにしたのは初めてだそうです。貴重なシーンに出会うことができ、取材陣も大感動! サイチョウを驚かさないよう、じっとしゃがみこんで撮影していたので、立ち上がったときには足がしびれてしまっていました。
同じくサイチョウのなかま。サイチョウのなかまはアジアとアフリカに52種生息しています。
スマトラキヌバネドリ。
ヒメコノハドリ。
タカサゴモズ。川辺にいました。
木の枝から飛び立つカンムリワシ。
シキチョウ。
カノコバト。アジア、東南アジアにすむハトです。
森を歩いていて見つけた鳥の巣。スバンディが教えてくれました。
バードウォッチングは夜も行います。夜の森は、鳥たちの鳴き声でいっぱい。暗い中での撮影はなかなか大変ですが、さまざまなどうぶつたちが出てきそうな神秘的な雰囲気が味わえます。
こちらは、夜のバードウォッチングで出会ったオビロヨタカ。
鳥に詳しいレンジャーのエンさん。自然を愛する人で、レンジャーの活動を通して多くの人にスマトラの自然を知ってもらいたいと語っていました。