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相模湾のいきもの Part4

2014.1.19

ダンゴウオ(団子魚) Lethotremus awae

 

 

 ナメダンゴやフウセンウオなどとともに、北の海にすむ可愛い魚の代表格です。その中でもダンゴウオは小型ということもあり、自宅で飼育している方もいるほどです。腹側に吸盤があり、岩や海藻にくっつきます。カラーバリエーションがあります。

 

 

 最近はダイビング人口が増えました。デジタルカメラの性能も非常に良くなり、いくらかお金を出せば水中用ハウジングも手に入ります。それらを使って沿岸にすむ小さな生きもののマクロ撮影が容易に行えるようになりました。撮影された水中写真から新たな情報ももたらされています。本種もそのターゲットの一つとなっています。

 

 

 相模湾では冬の時期に見つけることができます。冬の磯観察は潮の案配で夜出かけることになります。水族館近辺の磯でも見られますが、小さい上に周囲に溶け込んでカモフラージュしているため、見つけるにはちょいと慣れが必要です。寒い夜、初めて自分でこの可愛らしい姿を見つけた時の感動は忘れられません。今冬は後輩職員が12月下旬に採集してきて展示を開始しています。

 

 

 本種は昔から相模湾の身近なところにいたのでしょうが、あまり気付かれなかっただけなのでしょうね。春に産卵、2ヶ月程で孵化して成長、翌年には親となり産卵して1年あまりの一生を終えるようです。夏の様子は・・・ 小さくて見つけられないのか? 水温の低い深いところに行ってしまうのか? 北から供給されるとか? でもそんなに移動するとも思えないし、・・・現状よくわかりません。今後の課題であります。

 

著者プロフィール

崎山・直夫(さきやま ただお)

1968年東京都生まれ。1994年鹿児島大学大学院水産学研究科修了(水産学修士)後、株式会社江ノ島水族館 (現・株式会社江ノ島マリンコーポレーション) に入社。旧江の島水族館の2号館マリンランド(鯨類)、3号館海の動物園(鰭脚類ほか)、1号館水族館(魚類ほか)勤務を経て、2004年より新江ノ島水族館・魚類チーム(魚類ほか)に勤務。

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