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Vol.10 ゴライアスオオツノハナムグリ

2017.4.12

 ゴライアスオオツノハナムグリはアフリカ中央部、コンゴ民主共和国から西海岸のカメルーンの熱帯雨林に住む、体長10cmにもなる世界最大のハナムグリの仲間だ。ちなみに日本のハナムグリは体長が2cmぐらいしかないからずいぶん大きい。角は短いので、体の大きさはヘルクレスオオカブトより大きく、重さも50g以上にもなる。アフリカでも熱帯雨林は切り開かれているので、将来が心配な甲虫だ。

食樹の花の咲く細い枝にとまり樹液をなめる カメルーン

食樹の花の咲く細い枝にとまり樹液をなめる カメルーン

 前翅は開かず、後翅を開いてブーンという大きな音を出して飛ぶ姿は勇壮だ。ハナムグリの仲間は普通は花に集まるが、こんな大きなハナムグリが花に着陸したら、花は落ちてしまう。そこで若い木の枝を傷付けて樹液を出し、その汁を吸うようだ。
 胸にシマウマみたいに白と黒の縞模様がある。縞模様はアフリカに住むオカピ、アンテロープなどの動物にも見られるから、アフリカで生きていくために,何か特別な意味を持つのかもしれない。

立派な体格のゴライアスオオツノハナムグリ

立派な体格のゴライアスオオツノハナムグリ

 ヨーロッパでは飼育がさかんだが、日本では今の所生きたゴライアスオオツノハナムグリの輸入は禁止であるようだ。個人で飼うのではなく,動物園や昆虫園で飼われて、生きたものを身近に見られるようになるとよいと思う。

著者プロフィール

海野和男 (うんの・かずお)

1947年、東京生まれ。子どもの頃から昆虫が大好きで、東京農工大学で昆虫行動学などを学び、卒業後は昆虫の撮影にうちこむ。アトリエのある長野県や世界各地で撮影を続ける。ホームページ「小諸日記」では、1999年より写真にコメントを付け、17年間毎日更新している。児童書や写真集など昆虫関係の著作が多い。写真集、「昆虫の擬態」(平凡社)で1994年日本写真協会賞受賞。世界のカマキリ観察図鑑(草思社)カブトムシの百科(データハウス)蛾蝶記(福音館)などがある。

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