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福岡メガマウスの記録と記憶 Vol.34 国内の研究者に発表「メガマウスシンポジウム」開催

2015.10.7

平成7年2月の解剖からおよそ1年、世界初のメスのメガマウスは多くの研究者に資料を提供し、たくさんの成果が出てきた。そこで当館は、これを国内の研究者と共有するために、メガマウスシンポジウムを平成8年3月20日に開催した。場所は館内のレクチャーホール。会場は最大で120名が収容できるが、参加者の募集を始めると応募者が殺到しあっという間に定員に達した。あれほど世間を騒がせた個体なので、国内のサメだけでなく魚類学関係、水族館関係者にとっても大きな関心事であった。まるで、あのシーラカンス学術研究会をも凌ぐ勢いなのだ。改めて当時の参加者名簿や会場の写真を見ると、超有名な研究者や大学関係者などの名前、姿がある。こんな方までおいでいただいていたのかと感慨深い。会場ではこの日に合わせて、メガマウスTシャツを作成(デザインは私)し販売した。枚数限定なので今や幻のTシャツになった。(先日の20周年記念トーク&ライブで私が着ていたものだ)研究発表会では、仲谷先生、矢野和成さん、籔本美孝さんら学術研究会のメンバーだけでなく、この資料を受け入れて研究された先生方から14演題の発表があり、会場からも多くの質問もあった。会場に入りきれない方のためにと、プロのテレビカメラマンを入れて会場外に設置した大型モニターにも中継した。メガマウス協奏曲は座礁から1年半近く経っても続いていたが、20年を経過した今でも、メガマウスと言えば当館の名前が出るほど、この個体がもたらした恩恵の大きさを改めて感じている。

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著者プロフィール

高田浩二(たかだ・こうじ)

1953年大分県生まれ。
1976年、大分生態水族館入社。
1988年、現職場に転職、同館の設立に携わり2004年より館長。日本動物園水族館教育研究会会長。専門は博物館教育、魚類学。
「水族館は教育機関」をモットーに、日々、社会教育機関としての水族館のあり方を追求している。

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