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Vol.4『N(寝相)-1グランプリ』

2020.1.14

新年明けましておめでとうございます。2020年になっても相変わらずマイペース全開のナマケモノたちとともに、本年もよろしくお願いします。
新年早々書くことが思い浮かばない…と言いつつ布団から出たくない病を発症していた担当。そんな様子に知人が放った「自分が寝正月なんだからそれネタにすれば?ナマケモノって寝るの好きなんでしょ?」というナイスアイデアを丸パクリした今回の企画、題して「N(寝相)-1グランプリ」!普段担当が撮り貯めている数々のナマケモノの写真の中から、厳選寝相ショットをお届けします。
まずは1枚目、ボルト風キュウちゃんから。通常は頭を収納して丸まって眠ることが多いナマケモノですが、キュウは無防備に眠ることが多い子です。これはハクが生まれる少し前の写真ですがお腹が大きくなって苦しいからか、こんな風に足を延ばした状態で座ったり仰向けになっていることが多くありました。中でもこの手の形がボルト選手のようで、一人クスクス笑いながら撮影した1枚です。担当が入ってきたのに気づき少し半目を開けていますが、この状態で日中熟睡していたのですからやはり不思議な生き物です。

新記録は出していません。メダルも獲っていませんがポーズ。

2枚目は地面での集団爆睡の写真。タイトルは「蜂の巣墜落」。この丸まった状態で木の上で寝ていると蜂の巣そっくりなのですが、なぜか冬に入り少し気温が下がったあたりから、急に毎日のように地面で並んで丸まるようになりました。キュウはもともと地面で眠る癖があったのですが、アミーゴが地面で寝ているのは見たことがなかったので、初めて目にしたときは、死んでいまいかと慌てて呼吸を確かめたほどでした。野生でこんな事したら一発でジャガーなんかの餌でしょうが…。ちなみに少し見えにくいですが、写真左のキュウはお腹にハクをしっかり抱えて包み込んで寝ています。よーく見ると黒い背中がはみ出していますが、お判りでしょうか。

右がアミーゴ、左がキュウとハクです。ハクは黒い背中が少し見えます。

3枚目はアミーゴの手抜き睡眠の写真。顔が見えないので分かりづらいですが、後肢のみで木にぶら下がり、前肢を投げ出し上半身を植栽帯にすべて預けて眠っているのです。おそらく四肢で枝にぶら下がって眠るより、これの方が楽で力を使わないのでしょう。これも最近やるようになった寝方です。上手にサボるものです。

全部もたせかけたら楽なようです。

最後は、ただただ癒されるハクの寝顔。最近は地面で丸くなって眠るキュウの脇から顔を出して眠ることが多いので、思う存分寝顔を眺めることができるようになりました。というのも、少し前まではハクももっと小さかったので、キュウが丸まった途端にすっぽり包まれて見えなくなってしまっていたのです。おかげでお客さんにもハクの存在に気付いてもらえるようになってきました。真っ黒だった顔も、かなり白っぽい毛が混ざってナマケモノらしい顔つきになってきています。

たくさん寝てスクスク育っています。

いかがだったでしょうか。ナマケモノは普段寝ていることが多い動物で、それゆえ来園者からはつまらないと言われがちですが、何も動きまわったり餌を食べるだけが動物ではないのです。ぜひ他の動物でも、眠っている姿も注目して見てみてください。動物や個体によって眠るときの体勢が違っていたり、変わったところで寝ていたりするので結構観察のポイントとしておすすめです。などと最後に偉そうなことを語りましたが、動物は寝ている姿も可愛らしく、素が出ているので面白いということが分かってもらえれば良いなという企画でした。

著者プロフィール

隈田夏子(くまた・なつこ)

神奈川県出身
実家で毛や羽のある動物の飼育を禁止されていた反動で、中高では生物部に入部。外国産カブトムシの飼育や、学校敷地内の野生タヌキの調査に夢中になる。
2018年に東京農工大学農学部地域生態システム学科を卒業、高知県立のいち動物公園で勤務を開始。
現在フタユビナマケモノをはじめアカハナグマ、オニオオハシなどを担当。

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