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Vol.5 ブラジルバクの出会いと別れ

2013.8.8

みなさん、こんにちは。毎日暑いですね。甲府盆地も連日猛暑です。動物たちが夏ばてしないように、暑さ対策も一層注意が必要ですね。

そんな中、とある休園日の早朝、甲府ではブラジルバクの移動がありました。
当園で生まれ育った2才のメスのユメカが旅立つことになり、代わりに新しいおむこさんがやってきました。

 

 

搬出日が決まってから3週間ほど、移送箱に慣らす練習をはじめました。突然運動場に現れた箱にはじめはおっかなびっくりだったユメカとお母さんのハナちゃん。
バクは神経質だから・・・と気長に見守る作戦でしたが、練習開始3日目には早くも誰かが箱の中に入っているではないですか!よく見るとお母さんのハナちゃんで、このあとも箱をすっかり気に入って出たり入ったりを繰り返すハナちゃん。箱をひとりじめして練習のお邪魔かと思われましたが、そんなお母さんのおかげで安心したのかユメカもすぐに箱に慣れることができました。

 

 

ユメカが生まれる2ヶ月前、お父さんバクのユメタロウが急死して動物園は悲しみでいっぱいでした。赤ちゃんバクはなんとしても無事に!という願いの中、大きく産まれて元気いっぱいに走り回るユメカは、見る人を笑顔にしてくれました。
多くの人に愛されたユメカの旅立ちは寂しいものでしたが、搬出先の東京動物専門学校には動物の飼育を志す学生さんがたくさんいるので、ユメカも大切にしてもらえると思います。
そして、国内で30頭ほどのブラジルバクの新たな繁殖という良いお知らせが互いにできることを願っています。

 

 

さて、当園には新たにオスのプーロ君がやってきました。プーロ君が生まれた鹿児島市平川動物園の獣医さんに問い合わせをしたところ、puroとは、ポルトガル語で「ジャンプ」という意味だそうです。小さな頃に元気にぴょんぴょんジャンプをしていたため、当時の飼育を担当していた方に命名されたとのこと。
現在のプーロ君は、推定体重およそ150kg。さすがにジャンプはしませんが、とてもおっとりして愛嬌たっぷりです。当園の環境、飼育担当者にもすぐに慣れ、エサをしっかり食べて毎日ブラッシングをしてもらっています。

 

 

そしてこのプーロ君は、亡くなったユメタロウと同じ両親から生まれた弟にあたります。現在はお見合い期間中で、まだハナちゃんとはご対面していませんが、いつの日かまた嬉しいご報告ができるよう見守ってくださいね!

著者プロフィール

秋山多江(あきやま・たえ)

1977年山梨県甲府市生まれ
2001年酪農学園大学獣医学科卒業
小学2年生のときに、地元甲府市遊亀公園附属動物園でライオンの飼育係になることを夢見て十何年。小動物病院勤務、埼玉県こども動物自然公園へ勤務させていただいたのち、2010年に採用され現在に至ります。

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