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どうぶつのくに どうぶつえんとすいぞくかん

Vol.1 開園50周年。記念の年が始まりました

2017.3.26

雪あかりの動物園・ホッキョクギツネ (写真提供:旭川市旭山動物園)

雪あかりの動物園も終わり、気づけば日も長くなってきました。新緑の季節の足音も近づいてきています。今年の雪解けは早くなりそうな予感がします。5年目だった雪あかりの動物園、まだまだ知らない人も多いイベントかと思いますが、今年は我々の期待以上に道外、海外、何より多くの市民の方が訪れてくれました。修学旅行の団体が来たことも驚きでした。口コミでじわじわと評判が広がっているように感じました。

寒さで張り詰めた空気の中、雪あかりに照らされる動物たちの気配、そして足音や息遣い、まさに日本最北の動物園だからこそだと思います。職員手作りの風船型アイスキャンドル、かまくら、滑り台に今年から始めた動物園スタッフの熱い思いを語るキーパーズカフェ…。
極寒の地で生きる北方系の動物たちにとっても普段は夕方には寝室に入るのですがこの期間はちょっとした夜遊び期間になります。
ただ本来南方系の我々は午後8時半の閉園後からの動物収容、キャンドルの後片付け等々、結構長時間屋外で過ごすので寒さが骨身にしみます。
今年は開園50周年を記念して冬祭り会場の大雪像も旭山動物園の動物たちでした。冬祭り会場にも旭山動物園コーナーを設けていたのですが、いよいよ節目の年が始まったんだと改めて感じました。改めて皆さんにとって旭山動物園はどんな存在なのでしょう?いろんな出来事が頭の中を駆け巡りふとさまざまなことを考えてしまいました。

さて冬も後半、レッサーパンダやホッキョクグマの交尾のシーズンです。こちらもさまざまな思いが重なります。日々さまざまな変化、営みが続きます。不安材料と言えば、やはり高病原性鳥インフルエンザでしょうか。2月に入り野鳥での発生も減少し、社会やマスコミの関心も薄れてきたように感じます。3月に入ると渡りの季節に入ります。本州以南で越冬していたハクチョウ類などの鳥たちが、北海道を経由して北上して行きます。秋の稚内方面から旭川を経由する行き(南下)ルートでは野鳥での発見例はありませんでしたが、南下した先の越冬地で感染し帰り(北上)ルートで発症する可能性はあります。旭山動物園には野生のハクチョウやカモ類が羽を休める池はありませんが、厳重な警戒が必要となります。今年の雪解けの時期は複雑な気持ちで空を見上げることになりそうです。

著者プロフィール

坂東 元 (ばんどう・げん)

1964年2月25日、旭川生まれ。
旭山動物園第9代園長。
84年酪農学園大学獣医学部獣医学科卒業後、86年に獣医として旭山動物園に入園。
飼育展示係長を経て、2004年副園長となり、2009年から現職。

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