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Vol.8 イノシシは生命力の強い動物

2019.3.9

イボイノシシ・ドゥニア(写真提供:旭川市旭山動物園)

 年も明けました。昨年も「想定外」が続きましたが、今年はどんな一年になるのでしょうか?
 キリンの子「永友(えいと)」も元気に成長しています。カバの出産も気になるところですね。それにしても、旭山の動物たちはその個体の出生地で見ると国際結婚ペアが増えました。キリン、カバ、レッサーパンダ、ユキヒョウ、アムールヒョウ、オランウータン、チンパンジー…。まだ繁殖成功には至っていませんがホッキョクグマ、両親とも海外組のシンリンオオカミ、アムールトラ…。きっとこの流れは今後も続くことになります。動物園で暮らす動物にとっても、野生で暮らす動物たちにとっても、国際的な協力なくしては未来が見えてこない時代になってしまいました。
 今年の干支はイノシシですね。旭山動物園にはかば館にイボイノシシ、こども牧場にはイノシシを原種とする家畜のブタを飼育展示しています。そして今年はニホンイノシシが登場する予定です。北海道には棲息していませんが日本を代表するほ乳類です。イノシシの仲間は雑食性で生命力が強く、大型の肉食動物やヒトにとっても大切な食料源でもあります。イボイノシシで検索をして動画を見ると、イボイノシシがヒョウなどに補食されるシーンがこれでもかとでてきます。ちょっと切なくなるくらいです。大地の豊かさ逞しさがイノシシという姿になり表現されているとでも言いましょうか、大地が持つ命を保つ力を象徴する生きものだと感じます。 旭山動物園が中心となってボルネオゾウの救助センターの建設、保全活動の支援を行っていますが、ボルネオのジャングルに宿泊するとヒゲイノシシという口の周りに毛が密集して生えていて、体毛がまばらなイノシシが群れをなして夜な夜な出現します。ジャングルの分身のような気配を漂わせています。
 平成が終わり新たな年号となりますが、地球環境や動物たちだけではなく、私たち日本人の未来にも明るい日差しが差し込む年になればいいですね。
 気が早いですが、今年の夏期開園からはフラミンゴ舎が改装オープンします。昨年改装オープンしたととりの村と合わせて正門付近も賑やかになります。フラミンゴの独特な営巣行動が見られるか、今から期待が膨らみます。

著者プロフィール

坂東 元 (ばんどう・げん)

1964年2月25日、旭川生まれ。
旭山動物園第9代園長。
84年酪農学園大学獣医学部獣医学科卒業後、86年に獣医として旭山動物園に入園。
飼育展示係長を経て、2004年副園長となり、2009年から現職。

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