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Vol.9 大地や自然に敬意を払う1年に

2019.3.14

アミメキリン・永友(写真提供:旭川市旭山動物園)

新しい年、皆様どのようにお過ごしでしょうか?ここ数日は深々と雪が降り続いていて原稿を書きながらふと窓の外を見ても旭川の町並みは見えません。昨年末から海外のお客さんがとても多くなっています。おそらく復興割引を利用していると思われます。台湾の友人に聞くとこっちでは北海道の格安ツアーがいっぱい出ているよ!と言っていました。いいことではあるのですが、復興割引がなくなる来シーズンはどうなるのかなと不安もよぎります。格安とのギャップをどのように感じるでしょうか…。それにしてもお子さん連れの家族で来園される海外客が多いと感じます。雪道の中、乳母車をたくさん見かけます。さらにはスウェットの上下にスニーカーと秋の服装でペンギンの散歩をひたすら待つ方もいます。でもみな笑顔。雪かきでうんざりの我々を横目に、僕たちよりも雪と寒さを楽しんでいるんだと感じます。
そういえば昨年はあのブラックアウトが起きたことも有り、旭山動物園頑張って!とふるさと納税を通して全国から約1億円のご支援を頂きました。将来の夢の実現のために有効に利用させていただきます。皆様ありがとうございます。
さて動物たち、昨年10月生まれのキリンの子、永友(えいと)は順調に成長しています。まだまだ子供とはいえ身長は優に2メートルを超えました。定時とは限らないのですが一日一時間程度外に出て雪の中を走り回っています。体を動かし運動をして逞しく成長しています。今シーズンはもう降参!と言うほどのどか雪や日中雪が溶け夜中に凍りツルツルデコボコ路面といったことがなく、例年特に気を使うキリンの放飼場も安定した雪面状態が維持できています。
シマフクロウの親子は現在まで同居継続しています。年末には親鳥による仔の追い払いが起きる可能性も予想されたのですが全くその気配はありません。親がどの時点で子を独り立ちさせ、次の繁殖モードに入るのか注意深く観察を続けています。
最後に今年はいのしし年です。旭山にもかば館にイボイノシシ、こども牧場にブタがいます。イノシシは大地の豊かさの化身、僕が抱くイノシシの第一印象です。今年は大地の豊かさに感謝し、大地・自然に敬意をはらう一年にしたいと思います。

著者プロフィール

坂東 元 (ばんどう・げん)

1964年2月25日、旭川生まれ。
旭山動物園第9代園長。
84年酪農学園大学獣医学部獣医学科卒業後、86年に獣医として旭山動物園に入園。
飼育展示係長を経て、2004年副園長となり、2009年から現職。

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