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Vol.12 同居に向けついに始動っっ!!!

2016.4.17

一昨年11月にラオスからやって来た4頭の子ゾウたちと、

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京都在住 37 年目の美都。

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現在は、美都と子ゾウたちは別々のエリアで飼育しています。しかし、今美都がいるエリアは本来、成獣のオスを単独飼育するスペースで、子ゾウのうちの1頭、オスの秋都トンカムが成獣になったらそこへ移る予定のエリアです。

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つまり、将来的に美都は子ゾウたち(少なくともメス 3 頭、冬美トンクン、春美カムパート、夏美ブンニュン)とメスゾウ飼育エリアで同居する予定なのです。

美都を群れのリーダーとするには、早く子ゾウたちと同居させるに越したことはありませんが、ラオスから来た当初、子ゾウたちはみんなまだ体が小さくて、美都との体格や力の差がありすぎました。また、美都自身が新しい環境(新獣舎・子ゾウの搬入等)に慣れずに大きなストレスを感じていたました。こうした理由から、同居はもう少し子ゾウたちが大きくなって美都も落ち着いてからと思い、今まで行ってこなかったのです。

子ゾウたちが京都に来て 1 年が過ぎ、みんな順調に大きくなりました。美都もまだまだ完全にとは言えませんが、かなり新しい環境に慣れてきました。接触できなくとも(本当は接触できる状況なのですが、美都はまだそこまで寝室から出られません。。。)、寝室とグラウンドでお互いに見えているので、かなり前から存在は確認し合っているはずです。

子ゾウたちと美都の様子を見ていると、以前は美都がよく子ゾウに向かって鼻を振り、威嚇していましたが、今は落ち着いていて特に敵意はないようです。

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そこで、ついに同居に向けて動き出すことにしましたっ!!

でも、いきなり同じ部屋に入れて、万一ケンカになってしまったら大変です。
まずは柵越しでの顔合わせから始めることにしました。
柵で隔たれてはいますが、柵の間から鼻を伸ばせば互いに接触することが可能です!
隣り合う寝室へ入れるよう扉を開け、出入り自由にします。
無理に近づけるのではなく、接触はあくまで本人たちの自主性に任せ、嫌ならいつでも離れることができる状況で行います。

美都はさっそく隣の寝室へご出座。

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しばらくすると子ゾウたちも寝室へ入ってきました!

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さてさて、ドキドキのファーストコンタクトっ☆
いつもより近いところに美都がいるので、ちょっとビックリΣ(・ω・ノ)ノ!
様子をうかがいながら慎重に近づきます。
美都も気になるようで、遠慮がちに鼻を伸ばします。

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おっ!
鼻が触れました!!

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なかなかいい感じです♪

時間が経つにつれ、美都が積極的に鼻を出すようになってきました!
と同時に遠慮もなくなり、やや力強いタッチに…(;´∀`)
鼻を絡めたり、

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においを嗅いだり、

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背中に鼻を乗せたり、

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よく接触しに行くのは、冬美トンクンと

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春美カムパートです。

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美都からの少々荒っぽい接触にも耐え、時々大声を上げたり、逃げたりはしますが、しばらくするとまた自分から美都に近寄っていきます。
(↓美都に鼻で頭を小突かれた春美カムパート。結構痛そうでした…)

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ちなみに夏美ブンニュンは…

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興味がないのか怖いのか、美都に近寄る様子は一切なし(-ω-;)。。。

秋都トンカムは…

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美都よりカメラが気になる様子(笑)

それぞれの性格の違いがハッキリ表れました(´艸`*)

長くやりすぎて互いにストレスになるとよくないので、初日は 1 時間ほどで終了。
今後しばらくはこのような形で顔合わせを重ね、互いに慣らしていきます。
早く仲良くなってみんなで一緒にグラウンドへ出ようねっ!!

*本稿では、京都信用金庫および洛中ロータリー・クラブによる支援をうけて行われている「ゾウの繁殖プロジェクト」の成果の一部をわかりやすく紹介していきます。

著者プロフィール

黒田 恭子(くろだ・きょうこ)

大阪府出身、生粋の浪速っ娘。
日本大学生物資源科学部動物資源科学科卒業後、南紀白浜アドベンチャーワールドにあるAWS動物学院で動物飼育の基礎を学び、動物病院での動物看護士、横浜市立野毛山動物園での動物嘱託職員を経て、2013年より京都市動物園に勤務、アジアゾウ担当となる。
5頭の個性豊かなゾウたちに囲まれながら、ゾウ担当として一人前となるべく修行の日々を送る。

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