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Vol.4 進化してきた手足の理由を考えてみよう。

2020.7.28

 今年の梅雨は長く、全国的に雨がたくさん降りました。信州須坂も長雨で何かと大変でしたよ。アカカンガルーたちは実は雨が苦手で、特にこの時期の気温が高く湿度も高いと、食が落ちてしまうことが多いのです。飼育員は食べやすいサイズに切ったり、涼しい時間をエサの時間にしたりして、なんとか梅雨を乗り切りました。頑張りました!!

 

 

 話しは変わって、今回はお昼寝しているとよく観察できるアカカンガルーの手足をご紹介します。

 

 

 

 先ずは前足。2本の腕と5本の指です。手のひらには肉球があり爪は鋭い。きっと鋭い爪は木の葉や草などを上手につまんで食べたりするためかと思います。(飼育員の腕が赤くカキ傷になるのはこの爪のせいです)

 

 

 次は後ろ足。2本の脚と4本の指(爪)です。足の裏のも肉球があり一番大きく目立つ指はくすり指。内側の指は、人さし指と中指が1本になっており、そこには1本の指に2本の爪がついているんですよ。外側には小指があり親指は退化してありません。

 

 

ちなみに写真⑥をみるとわかると思いますが後ろの方にも肉球がありますよね?そこが「かかと」になります。じつはカンガルーの足のサイズはとっても大きいのです!こんな形になったのはきっと速く走る(跳ねる)為に、増やすものは増やし、減らすものは減らしたからだと思います。

 

 

 動物たちが生きていく為の行動などで進化した手足を観察してその理由を考えるのも、とても面白いです。
 ぜひ!カンガルーをゆっくり観察して!その理由を想像して!!いろんな角度から進化の謎を問いでみてはどうでしょうか?

 

著者プロフィール

小林哲也 (こばやし・てつや)

1973年2月13日生まれ。長野県出身。
2004年から須坂市動物園にて勤務。
現在アカカンガルーや猛獣、霊長類を担当。

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