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どうぶつのくに どうぶつえんとすいぞくかん

Vol.35 皆さんこんにちは。

2023.4.30

須坂市動物園がある臥竜公園は、「桜の名所100選」に選ばれている場所です。
桜の開花に合わせて桜まつりが開催され、夜はライトアップされた桜が幻想的です。動物園内にも立派な桜の木があり、桜も動物も楽しんでいただけます。
長野の冬は少し長く、毎年4月下旬ごろに桜が咲くのですが、今年は3月末に開花し4月中旬には散ってしまいました。本当に綺麗に咲くので、また来年の桜もお楽しみに。

臥竜公園の桜

さて、当園のアカカンガルー舎では現在6頭が暮らしています。
今回は「ライト(♂)」と「さくら(♀)」についてのお話です。

【ライト(♂)】
2022年9月23日生まれ

母親:いと(袋から顔を出しているのはライト)

【さくら(♀)】
2022年10月17日生まれ

母親:おとひめ(袋から顔を出しているのはさくら)

※当園では育児嚢から顔を出したのを確認した日を誕生日としています。

この2頭は1月の投稿で紹介した個体で、以前は仮の愛称で「1号」、「2号」と呼んでいましたが、愛称募集をおこない、公募で愛称を決定しました。
応募は1088通あり、沢山の候補の中から選んだこの愛称には、
「ライト」
→兄弟であるエイトと同じ韻を踏むから。動物園を明るく照らしてほしい。
いとの子、エイトの兄弟だから“イト”を入れた。 など
「さくら」
→可愛いから。桜が綺麗に咲くように。など の意味が込められていました。
また担当も、
ライト→動物園の未来を明るく照らす、期待の星となってほしい。
さくら→臥竜公園は桜の名所。桜のように愛されて人気者になってほしい。と想いを込めて選びました。

命名式の様子

右:ライト、左:さくら

「ライト」は、お母さんの「いと」譲りの“困り顔”が特徴的。そして、穏やかな性格です。たまに「いと」にじゃれつく姿が見られます。

ライト♂

母親のいと♀

2頭がまだ育児嚢(いくじのう)に入っていた頃、先に生まれた「ライト」はしょっちゅう育児嚢から顔を出していましたが、後に生まれた「さくら」はなかなか顔を見せてくれませんでした。警戒心が強いか、臆病な子になるかと思っていましたが、現在は好奇心旺盛で、飼育員のズボンをかじってみたり、掃除道具を見つけるといじりに来たりと、いたずらっこの印象です。

さくら

「ライト」を遊び相手と認識しているのか、たまにじゃれつきますが、「ライト」は意外に塩対応です。もしかしたら困り顔のせいでそう見えているのかもしれませんが…。まだ子供なのに、女の子にはやり返さないなんて、紳士的だと思いませんか?

積極的に近づいて来る方ではないですが、飼育員が近づいても気にせずちょっとの事では逃げない「ライト」、
ちょっかいは出しに来るのに、何かあるとすぐに逃げてしまう少し臆病な一面のある「さくら」。
性格は対照的ですが、2頭とも食欲旺盛で元気いっぱい。
これからどう成長するのか、楽しみですね。

ぜひアカカンガルーたちに会いに、須坂市動物園に遊びに来てください!

著者プロフィール

谷川 冴香(たにがわ さやか)

1999年4月7日生まれ。
東京都出身。
2020年から須坂市動物園で勤務。
現在、アカカンガルーや霊長類を担当。

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