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Vol.54 冬の過ごし方

2024.11.30

須坂市は冬本番が近づき気温がかなり低くなり、最低気温が0℃の日も出てきました。カンガルーたちは主にオーストラリアに生息する動物ですので寒さが苦手です。今回は当園のアカカンガルーたちの気温が低くなった現在の様子を紹介したいと思います。

丸まって寝るおとひめ(♀)

カンガルーたちは冬になりにつれ、展示場に出てくる時間が減っていき寝室にこもってぬくぬく温まっています。寝室にはホットカーペットや赤外灯という熱を発生させるライトがあり暖かくなっています。寒さが苦手な個体は餌の時間しか外に出てこないこともあります。カンガルーの中でも寒さに強い個体と弱い個体がいるようで朝からずっと外にいる個体もいれば、ずっと寝室にこもっている個体もいます。

夕方のメスの寝室(左からさくら、いと、おとひめ)

メスのいとちゃんは寒さに強い個体筆頭だと勝手に思っています。朝飼育員が出勤してくる時間から、夕方帰る時間までずっと外にいることが多いです。何をしているのかというとボーっとしています。いとちゃんは寒いのに外にいてボーっとしているのです。寒くないのか、何を考えているのかは不明ですがいとちゃんからしたら満足なのでしょう。

カーペットの上で横になるマッチ(♂)

夕方になり暗くなるとみんな寝室に帰っていきます。オスの寝室は園路から遠いのですが覗くと「何見てるの??」と言いたげな様子を窺うかわいい顔が見られます。メスの寝室は園路に近く見やすい位置にあります。覗くとメス3頭が寄り添って横になっている姿が見られます。
当園にいらしたときはぜひ寝室をのぞいたり、冬の過ごし方に注目したりして楽しんでみてください。

著者プロフィール

小椋大玖(おぐら・だいき)

2001年3月14日生まれ
東京都出身
2021年から須坂市動物園に勤務
担当動物:アカカンガルー、カピバラ

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