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Vol.3 金魚は冬眠します

2012.12.28

金魚は夏の風物詩。夏に飼いはじめても、冬の間にいなくなってしまうという経験がないですか?冬を乗り切るのって意外と難しいです。魚は変温動物ですから、寒くなると代謝が落ち、エサを食べなくなります。池の底でじっとして、じっと寒さに耐え春を待ちます。この状態を金魚が冬眠しているといいます。

エアーレーションを止めた池で冬眠中のランチュウ。春までエサを切ります。

金魚は、冬の寒さを経験しないと、春に卵を産みません。冬の管理はほとんどすることはありませんが、良い卵を産んでもらうにはそれなりに気をつかいます。
 昔は水槽や池の周りを藁などで覆う冬囲いをしていました。水温の変化を少しでも抑え、魚へのストレス低減と体力維持を図ったのです。

溶存酸素曲線 水温が低いほうが酸素が多く含まれます

私の場合は、エアレーションを切り(昔は、エアレーションなどありませんでした。)、水深を夏場の20cmから35cmと15cm程深くして冬を乗り切ります。氷が張りだす頃に、蓋をすると更に効果的です。

冬の池は底のほうが暖かい

水の比重は水温が4℃の時が一番大きい事が知られています。重い水は下に沈むので、氷がびっしり張った飼育池でも底は表面より暖かいのです。このときにエアーレーションをかけていると、水をかき混ぜてしまい、池全体が冷えてしまいます。

雪景色の飼育池

エアレーションをしていないと金魚が呼吸できないと心配される方もいらっしゃいますが、水は水温が低いほど酸素が良く溶け込みます。真冬は、真夏の倍近く溶け込んでいるんです。併せて、冬眠中の金魚は代謝が落ちていますから、酸欠になることはありません。寒そうだからと、氷を割ってやりたくなりますが、凍ったままのほうが金魚にとっては暖かくすごせるのです。

この程度の雪なら、覆いはなくても大丈夫です

著者プロフィール

津村英志 (つむら・えいじ)

津村英志虹の森公園おさかな館館長 1967年生まれ 愛媛県出身 小学校6年の時に金魚飼育を始める。
金魚の天敵である猫は大嫌いだったはずだが、ひょんなことから子猫を飼い始めたところ、案外嫌いでない自分に気づく。 
愛媛大学大学院理学研究科生物学専攻修了。
平成8年よりおさかな館会館準備にあたる。平成12年より現職。
日本らんちゅう協会会員愛媛吟らん会 副会長 事務局
愛媛南予らんちゅう会 事務局

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