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Vol.15 カールとトレーナーと獣医のプチ奮闘記!

2018.2.6

あけましておめでとうございます。
本年も仙台うみの杜水族館をどうぞよろしくお願い致します。

突然ですが、動物達は今まで出来ていたことが急に出来なくなってしまうことがあります。
Vol.12で紹介したバンドウイルカの「カール」ですが、やっと出来るようになったトレーニング下での採血が出来なくなってしまいました。

カール

トレーナーと採血の練習をしていてもカールは落ち着いています。しかし、田中獣医と練習をしようとするとプールの端へと逃げて行ってしまうのです。田中獣医がプールサイドを通るだけで大慌て。これらのことから、採血が出来なくなった理由は色々と考えられるものの、カールは本番と練習の違いを田中獣医がいるかいないかで見分けており、田中獣医はカールにとって嫌な存在になっているようだと考えました。

田中獣医

そこで始まったのはニセ田中獣医との練習です。
毎日、本番同様に田中獣医と一緒に練習をすることが一番の近道ですが、獣医さんも時間に限りがあるので毎回付き合ってもらうわけにもいきません。
普段から接するトレーナーが田中獣医の真似をして練習を行うことで、本番に近い状況を作ると共に、田中獣医を好きになってもらう機会を増やすのです。
ニセ田中獣医がこちら

田中獣医とニセモノ

左が田中獣医、右側がニセモノです。
採血の時は帽子を斜めにかぶり、カッパを必ず着用する田中スタイルをまずは真似します。
イルカ達が何を目印に、そしてどこまで私たちを区別しているかはわかりませんが、まずは見た目から真似してみました。
最初は落ち着きのなかったカールですが、毎日ニセ田中獣医と練習を重ねていくことにより徐々に慣れてきたようです。そして本当の田中獣医とも何度か練習をした結果、プールサイドを通るだけでビックリしていたカールは田中獣医がプールサイドを通っても平気になりました。

そしていざ本番!
カールは落ち着いており、見事採血に成功しました!!

採血本番

カール血液

他のイルカ達に比べてもかなり繊細なカール。その繊細さに私たちも驚かされることがありますが、これからも一緒に練習と経験を重ねていきます。
奮闘するカールと飼育員と獣医の応援をよろしくお願いします!

著者プロフィール

細田 弥由 (ほそだ・みゆ)

1993年 和歌山県出身
仙台うみの杜水族館 パフォーマンスチーム
バンドウイルカ・カリフォルニアアシカを担当

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