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Vol.4 カバの出産

2013.3.30

長崎バイオパークではカバの出産が過去に8回あり、私はその半分の4回の出産に立ち会っています。特に長崎バイオパークで人工哺育をした『モモ』の出産では4回中3回に立ち会えました。

出産の兆候としては食欲減退と陰部や乳房の変化などですが、陰部からの粘液の確認があればその日(10時間以内)に出産しています。

 

 

以前、お客様から「カバの出産は前脚からと後脚からのどちらが正常なのか?」と質問がありました。私が確認出来たのは後脚だったのでそれを説明しました。水中生活の哺乳類の出産では後脚からの出産が普通のようですので、カバも先祖がクジラと同じであるという最近の説には合う出産になりますね。

 

 

ある資料では動物園でのカバの出産場所については水中と陸場では半々であるという報告を見たことがありました。ちなみに当園での8回の出産での場所は6回が水中で2回が陸場でした。陸場の出産の2回は共に冬季の寒い時期(屋外)だったので、母親があえて冷たい水中を避けた可能性もあります。

著者プロフィール

伊藤雅男 (いとう・まさお)

1961年東京生まれ。
1983年から長崎バイオパーク勤務。およそ30年間に12頭のカバの飼育に携わっている。趣味はカバグッズ収集と昆虫採取で、休みの日は捕虫網を持って山間部にいくことが日課。特に渡りをするチョウで有名なアサギマラのマーキング調査を15年間続けており、毎年2000~3000匹にマーキングをしている。先日は長崎から台湾への移動も記録した。最近はカメムシに興味を持ち、園内で採集したカメムシをポケットに忍ばせていることもある。

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