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Vol.5 旅をするチョウ・アサギマダラ Part2

2013.5.4

私がアサギマダラのマーキング調査を始めたきっかけは、1993年10月16日に1頭の個体を採集したことでした。その個体はオスで『HU1020』という文字が片方の翅に書かれていました。

 

 

アサギマダラのマーキング調査を行っている人たちがいることは知っていましたが、それを私が採集することになるとは思っていなかったので、どこから来たのか?誰がマークしたのかなどとても気になりました。実はこの個体と出会う10日程前に鹿児島県でアサギマダラを調査している方とお会いする機会があり、「北部九州ではアサギマダラの調査をしている人がいないのでぜひ伊藤さんも参加してください。」と頼まれたばかりだったのです。この人に番号を伝えるとすぐにマーキングをした場所が判明しました。それは滋賀県の比良山スキー場で8月29日にマークされたものでした。48日をかけて620kmの距離を移動したことになり、本州から長崎県への移動記録はこの時が初めてだったようです。この年はこの比良山から宮崎県にも移動が出ており、記録が少なかった当時としては秋に本州から九州などに南下するイメージがぼんやりと想像出来始めた時期だったと思います。

 

 

その後、1996年10月にも職場の同僚が兵庫県の氷ノ山から長崎県に移動した個体を採集して益々アサギマダラの不思議な魅力に引かれ、翌年の1997年からマーキングを始めています。

著者プロフィール

伊藤雅男 (いとう・まさお)

1961年東京生まれ。
1983年から長崎バイオパーク勤務。およそ30年間に12頭のカバの飼育に携わっている。趣味はカバグッズ収集と昆虫採取で、休みの日は捕虫網を持って山間部にいくことが日課。特に渡りをするチョウで有名なアサギマラのマーキング調査を15年間続けており、毎年2000~3000匹にマーキングをしている。先日は長崎から台湾への移動も記録した。最近はカメムシに興味を持ち、園内で採集したカメムシをポケットに忍ばせていることもある。

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