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Vol.16 昆虫界の忍者カマキリ

2015.4.2

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 昆虫は弱い生き物で天敵がたくさんいます。このため、自分を隠すために様々な姿となって擬装(カムフラージュ)しています。

 特にカマキリのなかまは様々な姿で自分の存在を隠しています。日本に住むオオカマキリは緑色で草むらにいると見分けが付きません。また、コカマキリは茶色ですが枯葉紛れると分からなくなってしまいます。
 2015年3月14日~4月19日まで長崎バイオパークでは「マレーシアの昆虫展」を行なっています。この中にハナカマキリという面白い昆虫を展示していますのでご紹介しましょう。
 ハナカマキリはランノハナカマキリとも呼ばれるように花に化けているカマキリです。
 1枚目の写真をご覧ください。この中にハナカマキリが1匹いるのですが、お分かりでしょうか?

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 2枚目の写真ではズームアップしてみましょう。もうお分かりですね。中央やや左上の花弁にいましたね。
 このハナカマキリはピンク色から白色まで色彩の変化はありますが、すべてその名前のとおり花に化けているようです。

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 3枚目の写真でよく分かるかと思いますが、前脚以外の中脚と後脚の4本には花弁のような突起があります。そしてお腹を上に曲げて、頭の部分を含めると6枚の花弁になります。
 ハナカマキリはこのように花の上でじっとしているとハエやアブ、チョウなどが花の蜜を吸いにやってそれを捕食します。
 トカゲや鳥などから身を守りながら、自分のえさを取れるのです。ハナカマキリの幼虫は2~3cmほどですので、バイオパークではハナカマキリのえさにショウジョウバエを与えていますが、鎌状の前脚で上手にハエを捕食します。

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 また、「マレーシアの昆虫展」ではカレハカマキリの展示も行なっています。
これもその名前のとおり枯葉そっくりのカマキリです。東南アジアに広く分布していますが、ヒシムネカレハカマキリやマルムネカレハカマキリ、メダマカレハカマキリなど多くの種類があるようです。

著者プロフィール

伊藤雅男 (いとう・まさお)

1961年東京生まれ。
1983年から長崎バイオパーク勤務。およそ30年間に12頭のカバの飼育に携わっている。趣味はカバグッズ収集と昆虫採取で、休みの日は捕虫網を持って山間部にいくことが日課。特に渡りをするチョウで有名なアサギマラのマーキング調査を15年間続けており、毎年2000~3000匹にマーキングをしている。先日は長崎から台湾への移動も記録した。最近はカメムシに興味を持ち、園内で採集したカメムシをポケットに忍ばせていることもある。

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