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Vol.8 秋のアサギマダラは南下の旅をしています

2013.10.28

 秋はアサギマダラの南下のシーズンです。春に沖縄などの南方から北上してきたアサギマダラは日本本土で産卵して次世代に代わり、その後、秋には寒くなると暖かい南方に南下してきます。

 秋に長崎県内でアサギマダラが集まる花はヒヨドリバナ、ツワブキ、セイタカアワダチソウ、サザンカなどですが、庭や公園などで植栽されたフジバカマでの出会いも多いようです。

 

 

 今年も長崎では9月下旬頃からたくさんのアサギマダラを目撃することになり、9~10月には本州の栃木県日光市から2頭や山形県蔵王から2頭、岐阜県高山市から1頭を再捕獲しています。再捕獲した個体は写真を撮り、翅の破損などをチェックした後で私のマークと日付けを付記して放蝶します。これによってこの個体が次にどこかで確認された場合、おおよそのルートが判るのです。ただ、なかなか再々捕獲の例は少ないようです。

 

 

 同じ九州の大分県九重町で多くの標識を付けて調査をされている方がいますが、今年はそのマーク個体を8月23日から10月15日までの間に7頭を再捕獲しました。また、昨年の夏から秋にかけても今年同様に大分県九重町からの個体を複数捕獲していました。このことから大分から長崎に移動するルートが見えてきています。

 

 

 私のアサギマダラのマーキング調査は17年目になりましたが、10月に標識数が通算で5万頭を超えました。

 今年は秋の南下シーズンに入ってから台風が次々と日本に迫り、アサギマダラたちの渡りにも少なからず影響を及ぼしていることだと思いますが、多くの個体が目指す南方に渡ることが出来て、その中で私の標識を付けたアサギマダラたちが見つかることを期待しています。

著者プロフィール

伊藤雅男 (いとう・まさお)

1961年東京生まれ。
1983年から長崎バイオパーク勤務。およそ30年間に12頭のカバの飼育に携わっている。趣味はカバグッズ収集と昆虫採取で、休みの日は捕虫網を持って山間部にいくことが日課。特に渡りをするチョウで有名なアサギマラのマーキング調査を15年間続けており、毎年2000~3000匹にマーキングをしている。先日は長崎から台湾への移動も記録した。最近はカメムシに興味を持ち、園内で採集したカメムシをポケットに忍ばせていることもある。

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