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Vol.2 生き物のエサの味

2016.3.8

竹島水族館のグルメハンターといえば、私のことです。当館には私以外にグルメハンターを名乗っている職員はいませんし、跡継ぎも現在の所いません。こんな事は普通やらないよな…と時々思い考えます。色々な方からも、変なものを沢山食べている人と認識されていますし、実際に変な生き物を食べているので否定はしません。しかしお客様の中には、「毎日変な生き物を食べている」「何でも食べてしまう飼育係」と思われている事があるので、その時は誤解が無いように、毎日も何でも食べないとしっかり説明をします。すると残念そうに「なんだぁ」と言われます。なんだと言われてましても、ねえ。

 

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生き物を飼育していると、ペットショップで売っている人工飼料を苦労なく食べてくれる生き物(又は個体)や、冷凍されていた生の餌・生きている餌しか反応して食べてくれない頑固強者がいます。人でも、「わたしゃ、あそこの店の肉しか食わんのじゃ!」とか、「ここのメーカーの○○が良いのよね」と拘りを持つ人がいます。その考えは理解できます。あそこの肉しか食べない!と、拘っている人にとっては、その肉が凄く美味しいのでしょうし、このメーカーの~と言っている人は、その何かが自分のメリットになっているのでしょう。
そのように拘りを持っているであろう、その個に合ったご飯(餌)を、毎日家でご飯を作ってくれるお母さんになった気持ちで、試行錯誤、工夫をしながらあげています。そんなことを飼育作業をしながら考えていた時、「餌の魚は美味しいだろうけど、稚魚やミズクラゲにあげているアルテミア(ブラインシュリンプ)はどうなのだろうか…」と思いはじめ、お客さん(常連さん)とも「食べたらどうだろう」という話の流れになり食べてみることにしました。昔、何種類かの人工飼料は食べたことがあるのですが、アルテミアは初めてです。

 

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アルテミアとは世界各地の塩湖に生息している甲殻類で、休眠卵と呼ばれる乾燥した卵がシーモンキーという名前でも販売されています。当館では、孵化したばかりのアルテミアをミズクラゲや稚魚の餌として使用しています。

1匹がとても小さいため、焼いたり茹でるということが出来ないので、網でこしとり、スプーンで掬いそのまま食べます。茹でてみようかとも思ったのですが、諦めました。

 

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水の中ではウジャウジャ動いているので、口の中でも動き回り気持ち悪いだろうと覚悟していましたが、何事もなく食べることが出来ました。味は無く(小さすぎて分からず)、クリーミーな舌触りでした。

著者プロフィール

三田 圭一 (さんだ・けいいち)

名古屋コミュニケーションアート専門学校 卒業後、竹島水族館 入社
入社年からグルメハンターとして試食開始。

担当:淡水生物、海水魚、深海生物、サンゴ、カブトガニ、クラゲ、の担当を経て、現在はアシカ(ショー含む)と両生類爬虫類、深海生物、ゲテモノ食をメイン担当。

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