日本全国の動物園と水族館をつなぐ情報誌、「どうぶつのくに」「どうぶつえんとすいぞくかん」公式Webサイト

どうぶつのくに どうぶつえんとすいぞくかん

Vol.55 ミズテング

2020.10.30

ミズテングという深海魚をご存じでしょうか。口がかなり大きく、歯もびっしり生えていて、強面の顔。かっこいい。

深海シーズンも後半を過ぎたころ、漁師さんが持ってきてくれました。水族館に来たときには既に死んでしまっていて、あまり搬入されないお魚だったので調べると本種であると分かり、生きて展示出来たらなぁと静かに心の中で思いました。

大きさは70㎝くらいありましたでしょうか、立派な大きさです。
種類を調べてすぐに思ったのは、食べたらどうなのだろうか。美味しいのだろうか。身はありそうだけど深海魚らしい感じなのだろうかということ。やはり、そっちの考えになってしまう。

では、本題に入りましょう。

火を通すよりも、最初はそのままを感じることが大切と思い、お刺身でいただきます。
捌くと、身は柔らかく水っぽくて、キレイな白身です。

ただ、弾力的ではなく少し繊維質っぽいように感じます。

お刺身にしてそのまま食べてみると、深海魚特有のニオイがありますが、旨味は無い。美味しくない。食べる前から、それほど美味しくないだろうと予想していましたが、その通りでした。

著者プロフィール

三田 圭一 (さんだ・けいいち)

名古屋コミュニケーションアート専門学校 卒業後、竹島水族館 入社
入社年からグルメハンターとして試食開始。

担当:淡水生物、海水魚、深海生物、サンゴ、カブトガニ、クラゲ、の担当を経て、現在はアシカ(ショー含む)と両生類爬虫類、深海生物、ゲテモノ食をメイン担当。

カテゴリー

カテゴリー一覧

このカテゴリーの他の記事

ページTOPへ

Copyrights © 2010 Doubutu-no-kuni All Rights Reserved.
誌面、Webにおけるあらゆるコンテンツの無断複写・転載を禁じます。