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Vol.68 人気深海ザメ ラブカ

2021.12.3

食べる機会は無いだろうと思っていました。諦めて、一つの夢としていました。竹島水族館がお付き合いのある凄腕漁師さんたちが行う漁の海域で獲れることは無く、漁師さん達に来ても獲れたことが無いという返事。だから、一つの夢だったんです。

深海の超人気ザメのラブカ。

とある、番組取材の際にサプライズという形で用意していただき、食べる機会が訪れました。身構えてもいなかったので、おどろきです。

このような感じで目の前に。

大きさは全長140㎝ほどで、オス個体。

撮影を行いながら、捌いていきます。

肝臓が大きくて、腹腔内を占めるほど。

写真を見てわかるように、身は透明感のない白身。水分が多いです。

この身を、生で、刺身で頂きましたが、身に張りが無くクタッとしていて、歯切れも悪い。臭みなどはありませんが、旨味もない。

今回の結果は鮮度の問題なのか、これが普通なのか分かりませんが、すばらしく貴重な体験でした。
2度目の出会いがあるのかは全く未定ですが、もう一度、新鮮なラブカで挑戦したいです。

著者プロフィール

三田 圭一 (さんだ・けいいち)

名古屋コミュニケーションアート専門学校 卒業後、竹島水族館 入社
入社年からグルメハンターとして試食開始。

担当:淡水生物、海水魚、深海生物、サンゴ、カブトガニ、クラゲ、の担当を経て、現在はアシカ(ショー含む)と両生類爬虫類、深海生物、ゲテモノ食をメイン担当。

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