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Vol.56 ナヌカザメ

2020.11.28

竹島水族館で深海生物のサメといえばナヌカザメです。

当館としては通年展示をしている定番種で、中~大きい個体をタカアシガニと一緒に展示をしています。写真にもタカアシガニの脚が写っていますね。
人気のタッチング水槽(さわりんプール)の内容が深海生物の時も定番人気種として、皆様には、お触りしていただいています。時期やタイミングが良ければ、大きな成魚、生まれたばかりの幼魚、卵までを展示でき、観て頂くこともできます。

ナヌカザメは、一部の地域では食用になっているようですが、竹島水族館のある蒲郡市では食用としては扱われていないようです。

漁師さんから丁度良いサイズのナヌカザメをいただきましたので、食べてみることにしました。

前々からお伝えしていますが、私が食レポをするときは、生きている深海魚や水槽で飼っていて死んでしまった深海魚を食べるのではなく、漁師さんから頂いたときに既に死んでしまっている深海魚を食べるのがルールです。(ここが、なかなか伝わらないのですが…)

さてさて、内臓を処理して捌くと身はキレイな白身で弾力があり、しっかりとしています。頑丈な皮を取り除き、刺身にして完成です。

食べてみると、しっかりとした身には臭みもなく、脂身も無いためとてもさっぱりしています。

今回食べたナヌカザメは40cmほどと少し小さめ。ナヌカザメを食べるのに旬があるのかわかりませんが、産卵前や脂の乗る時期などがあるなら、その時期に食べると美味しいのかもしれませんし、きちんと調理をすると美味しいそうです。いつかは、きちんとした料理で美味しく食べたい。

著者プロフィール

三田 圭一 (さんだ・けいいち)

名古屋コミュニケーションアート専門学校 卒業後、竹島水族館 入社
入社年からグルメハンターとして試食開始。

担当:淡水生物、海水魚、深海生物、サンゴ、カブトガニ、クラゲ、の担当を経て、現在はアシカ(ショー含む)と両生類爬虫類、深海生物、ゲテモノ食をメイン担当。

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