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Vol.3 人気有名深海生物 オオグソクムシ

2016.4.11

今回は、国内で当館が初めて孵化に成功させたオオグソクムシ。

この生き物は私がグルメハンターとして最初に食べた深海生物で、とても思い入れがあり、よくもこんな生き物を最初に食べたものだなぁ、と今も思います。キチガイですね。

 

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現在ほど深海生物ブームも無く、オオグソクムシの注目度もまだまだ低かったのですが、見ためとのインパクトはデカイ。最近では有名深海生物となり当館の冬季限定タッチープールの“さわりんプール”では超大人気生物となっています。

調理法として最初に浮かんだのが唐揚げ。カラッと揚げてしまえば美味しいのだろうと思いましたが、揚げてしまっては本来の風味や味が無くなり、分からないのではないかと考えました。美味しく食べようとは考えておらず、素の味を知りたかったのでシンプルに調理して味わうということで、試食第一弾は“茹でる”ことにしました。洗い物も楽ですしね。

 

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この試食は自己責任ということで、一人暮らしの自宅で1人ヒッソリと行っていました。隣人もビックリです。オオグソクムシを持ち帰り、まな板の上に置いてまじまじと見たのですが、好奇心と探究心、少し後悔の気持ちなど1人複雑な心境でした。しかし、何よりも「早くみんなに教えたい!聞いてもらいたい」という思いが強かったですね。

調理に必要な物は、鍋、お湯、調理バサミ、オオグソクムシ、食べる覚悟と度胸と勇気と探究心。
鍋を火にかけ、沸騰したら投入。オオグソクムシの内臓などの下処理はしません。茹で時間は火の通り加減が不明な為、5分~長めに10分間。火が通っていなくて、食べたら腹痛になったらどうしよう、寄生虫が鼻から出てきたらどうしようか、ひたすら考えていました。

 

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茹であがったものを、お皿に移すと、なんと不味そうな色なのでしょう。体の節の部分から半分に切って中を見ると、身が少ないです。そうなんです、オオグソクムシって可食部位が少ないのです。

あとは、調理バサミで殻を切り外して、身を食べるだけです。茹でた為でしょう、若干水気があり、触感はエビやシャコ。味もエビやシャコっぽいですが、美味しいとは言えない。

茹でオオグソクムシは1度食べれば、もう満足です。

著者プロフィール

三田 圭一 (さんだ・けいいち)

名古屋コミュニケーションアート専門学校 卒業後、竹島水族館 入社
入社年からグルメハンターとして試食開始。

担当:淡水生物、海水魚、深海生物、サンゴ、カブトガニ、クラゲ、の担当を経て、現在はアシカ(ショー含む)と両生類爬虫類、深海生物、ゲテモノ食をメイン担当。

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