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Vol.111 オーストンガニ

2026.7.29

 本日ご紹介するのは元祖深海お座り系のオーストンガニです。なんかいつも座っています。ほとんど動いている姿を見たことがありません。駿河湾から土佐湾に至る海域でよく採れるようで、竹島水族館には毎年やって来る常連のカニさんです。体はビー玉くらいの大きさですが、鋏脚や歩脚は細く長いです。写真の子はメスなので、ちょっと鋏脚が小さいですね。
 名前についているオーストンはイギリス出身のアラン・オーストンのことで、彼はアジアの野生生物の収集家で、そのコレクションはスミソニアン博物館やカーネギー自然史博物館など多くの博物館で見ることができます。他にも実業家や横浜ヨットクラブの創設者といった一面も持っていました。
 現在彼の名前がついている生き物は多く、オーストンフクロウニ、ミツクリザメ、ユメザメなどの学名にその名前を見ることができます。
 ちなみにオーストンガニは寺崎留吉により新種として報告され、これが日本人による初のカニの命名だそうです。

著者プロフィール

戸舘 真人(とだて・まさと)

東海大学大学院水産学専攻博士課程前期 修了
学芸員
2010年 蒲郡市竹島水族館 勤務。
以降、海水魚、深海生物、カリフォルニアアシカなどの生物や広報、物販などの担当。
2015年 カピバラ、事務、経理も担当。

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