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Vol.81 コブケアシガニ

2023.2.22

 むか~しから竹島水族館の深海水槽にいるレギュラー深海ガニなのですが、何故かあまり話題に上らないコブケアシガニをご紹介いたします。ちなみにインターネットの人にコブケアシガニを聞いても、「コブシガニじゃないですか?」とあんた間違ってない?的に聞き返されます。しつこくコブケアシガニで検索しても結局ほとんど情報が出てきません。正直ほかの水族館で見た記憶もないので、かなりレアなのは間違いないこです!

 

 

 という訳で詳しい情報はほとんどありません。図鑑にもあまり情報は無く、分布しているのは房総半島小湊(模式産地)、相模湾、遠州灘、和歌山県沖(熊野灘)、土佐湾、水深は200~500mあたりの砂泥底にいるという断片的な情報があるくらい。飼育している中で分かったことは非常に丈夫で長生きするということ、とっても大人しくて悪さはしない、もともとは甲羅が赤いのですが長期飼育しているうちに赤色が抜けて白くなっていくということです。あとは名前の通り甲がコブのようにボコボコしていて脚にちょっと毛が生えているということ。

 

 

 正直分からないことだらけのカニさんですが、竹島水族館にはいつもいますのでぜひ会いに来てくださいね。お待ちしております。

著者プロフィール

戸館 真人(とだて・まさと)

東海大学大学院水産学専攻博士課程前期 修了
学芸員
2010年 蒲郡市竹島水族館 勤務。
以降、海水魚、深海生物、カリフォルニアアシカなどの生物や広報、物販などの担当。
2015年 カピバラ、事務、経理も担当。

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