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どうぶつのくに どうぶつえんとすいぞくかん

Vol.45 発電魚

2019.12.2

 深海生物のシーズンになるとやってくる生き物の中にシビレエイがいます。シビレエイは水深50~150mの、深海魚とは言うにはやや浅い水深に棲んでいます。大きくなっても35cmほどにしかなりません。竹島水族館には大人サイズから500円玉くらいの可愛いサイズまでやって来ますが、人気があるのはやはり500円玉サイズの子供達です。
 デンキウナギやデンキナマズと同じ、捕食や防御に電気を利用できる強電気魚とされますが、発電力は50~60vほどでデンキウナギは800v(馬のような大型の生物も痺れちゃう)、デンキナマズが300vと、比べるとあんまり発電しないんだなぁという印象。でも普通に痺れるのでたまに痛い目にあいます。しかしこうやって見るとピ〇チュウの10万vがいかに凄いか分かりますね。
 さて、このシビレエイですが、現在エネルギー変換効率がほぼ100%の生物として注目を集め、研究されているそうです。再生可能エネルギーの中で皆さんがよく知っているものでは、一般的な風力発電でエネルギーへの変換効率は最大で約45%、一般的な太陽光発電は20%程度と言われているからその能力に驚きです。まだまだ研究も始まったばかりで、先は長いようですが、学術雑誌にも載っていますし、わりとインターネット上でも詳しく説明がされています。興味のある方はぜひ調べていてください。
生物というのはすごい力を秘めていますが、人間がその力を模倣して利用するのにはまだまだ時間がかかりそうです。

著者プロフィール

戸館 真人(とだて・まさと)

東海大学大学院水産学専攻博士課程前期 修了
学芸員
2010年 蒲郡市竹島水族館 勤務。
以降、海水魚、深海生物、カリフォルニアアシカなどの生物や広報、物販などの担当。
2015年 カピバラ、事務、経理も担当。

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