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Vol.21 漁期初旬のオオグソクムシ

2017.10.17

 先日、某テレビ撮影で深海生物を食べる機会がありました。

 深海漁期は9月からで、食べるのは今シーズン初です。今シーズン初試食生物はオオグソクムシ。またです。定番種、何度食べたのだろうか。

 今年は気温が下がるのが早かったですね。しかし深海生物にとってはまだまだ気温・海面水温が高く、今の時期に搬入されたものは、生きていたとしてもハンパないダメージが加わっているため、期待薄。今回は程よい数・様々なサイズのオオグソクムシがワラワラやってきましたが、結果は残念。そこに合わせるように撮影依頼が来たため、とりあえず冷凍。返事は分かりきったうえで「冷凍のグソクムシがいますが…」と確認しますと、即答。試食決定。

いつもの手順で数個体を調理して食べましたが、今回は全ての個体の身が少ないという今までにない事に遭遇。飼育して痩せていた訳でもなく、そもそもエサを食べない個体などみたことがないし、今回は獲れたてホヤホヤ。色々な部位の身量を確認しますが、どこも少なく、食べると臭さは相変わらず。今回の個体の匂いは10段階でいうと5程度。それでも、しっかりと口の中にニオイが居つき、ニオイが口から鼻へ抜けて、しっかりと主張してきます。「おまえの存在は、わかっているよ」と思いつつも、気が付くと飲み物を口に含んでいる自分がいます。臭うんですから、仕方がない。なによりも既に、ニオイの記憶は脳にも鼻にも刻まれています。

今回の身の少なさは、時期的なものなのでしょうか。これは、また確認しなければいけません。

著者プロフィール

三田 圭一 (さんだ・けいいち)

名古屋コミュニケーションアート専門学校 卒業後、竹島水族館 入社
入社年からグルメハンターとして試食開始。

担当:淡水生物、海水魚、深海生物、サンゴ、カブトガニ、クラゲ、の担当を経て、現在はアシカ(ショー含む)と両生類爬虫類、深海生物、ゲテモノ食をメイン担当。

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