大牟田市動物園の動物たちはみんなとても長生きです。
通常、カンガルーの仲間は、10歳以上になると老年性白内障が出たり、やせはじめたりします。それで、10歳以上は老齢とこれまでは診断していました。
しかし、ここ、大牟田市動物園のオオカンガルーは、10歳はまだまだ若輩者で、20歳以上になって、やっと老齢動物と言われるようになります。
他の動物園のカンガルーと比べて、10歳以上長生きのようです。
ここには、老カンホームがあり、20歳以上のお年寄りのカンガルーが静かにのんびりと過ごしています。
それで、ますます長生き出来ています。

5月に22歳のカンガルーが老衰で死亡しました。
老カンホームのメンバーでした。飼育員は、老カンホームのカンガルーをとっても大切に飼育していましたが、命はいずれ尽きるものです。
老カンホームのメンバーが天国に旅立ったあとは、そのお知らせとお花を飾ります。

まだまだ10歳以上のカンガルーはたくさんいるので、みんなみんな長生きしてもらいたいですね。

カンガルーのほか、35歳のサバンナモンキーや40歳のペリカンなど高齢者はいっぱいいます。

おなじみのモルモットもふつう5歳で寿命と言われていますが、ここでは、5歳は若モルで、8歳、9歳という老齢モルモットがざらにいて、彼らは最期には「老モルホーム」でのんびりと過ごすことになります。

ところで、ここは二つの展示エリアを結ぶ橋があります。上野動物園でいうところのイソップ橋です。
長生きの理由を考えながら、橋の欄干をみると「えんめい橋」と書いてあります。

ああ!!そう、この動物園は「延命公園」の一角にあるのです。
延命公園入り口には、延命神社があって、長生きの神様がおまつりしてあります。
長生きの理由は神様のおかげ?
なんか、はやりのスピリチュアルな話みたいですね。

でも、ほんとは、ここの飼育員の日々の努力なんですよ。とっても動物に気を配ってていねいに飼育しています。

動物を長生きさせられる飼育員といっしょに、獣医師として動物たちの延命のお手伝いを全力を尽くしていきたいと思います。

ここの動物たちのように「延命のごりやく」を確認にぜひ一度来てみてください。
