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Vol.22 ライオンドック

2014.2.2

冬場は動物園にお客様が少ない時期なので、動物たちの健康検査をします。
今回はラマ、ニホンザル、ジャガー、ライオンたちを行いました。

 

 

それで、今回のタイトルは人間ドックになぞらえて、ライオンドックです。

 

 

人間ドックと聞くと、ついつい人面犬を思い出すのは私だけでしょうか?
でも、人間ドックはDOCKで、DOGではありません。
もともと船の定期検査をDOCKと言っていたので、人間の健康検査もそれにたとえて人間ドックと言ったことがはじまりだそうです。

 

 

12月にはジャガー、ラマ、ニホンザルを実施し、年明けてライオンの検査を行いました。
ライオンの2頭ですが、最近ちょっとスマートになったような気がするメスのリラちゃん2歳半と、リラちゃんと8月からとペアですごしている、1歳半のオスのあさひ君です。

 

 

あさひ君は、同居当初はまだまだ子ライオン風だったのですが、みるみるオスの自覚が出たのか、オスの象徴であるたてがみが生えてきて、身体も大きくなって、時々は交尾のまねごとまでやっているという、とっても男らしく、たのもしい奴です。

 

 

検査前にはジャガーやライオンは猛獣なので、しっかり麻酔をかけます。
今回は麻酔用の空気銃を使って麻酔しました。

 

 

麻酔が完全にかかったのを確認して、動物を板に載せてそのまま体重計に載せて測定です。
リラちゃんは体重88kg、体長155cmでした。そんなに痩せていないようでした。

 

 

あさひ君は90kgくらいかなと思っていたら、予想外に大きく、台に乗せて120kgの体重計の針がオーバーしたので、110kg以上はあるようでした。
その成長にちょっとビックリ。

 

 

身体測定後、血液を採って、心電図を取って、聴診したり、触診したり、エコーで内臓をみたりして異常がないかを確認します。

 

 

2頭のライオンは、爪も歯もきれいでどこも問題がなく、健康でした。
健康を確認後、ネコ科の動物の予防注射をしました。

 

 

年に一度の健康検査ですが、動物園動物にとって大切な検査です。
ライオン君たち、次回までしっかり健康でいてね。

 

著者プロフィール

高田 真理子 (たかた まりこ)
1957年5月4日 福岡市生まれ。筑紫女学園高校を卒業後、宮崎大学農学部獣医学科を1981年に卒業し、獣医師となる。
動物が大好きで小学生の頃から動物園の獣医さんを志して、1983年に念願の海の中道海浜公園・動物の森の獣医さんになった。
以降30年間にわたり動物たちの治療や衛生管理を行ってきた。その間、動物の世話や治療だけではなく、「動物をもっと好きになって、動物ってすごいよ、すてきだよ」と子ども達に『動物の森一日飼育員』『動物ふれあい教室』等のイベントを行なったり、機関誌『動物の森だより』を作ったり、動物相談に応じたり、動物の森ZOO ボランティア育成を行ったり動物に関する事の全般を行った。
2013年4月からは福岡県の大牟田市動物園で獣医師として新たな動物園ファン作りをしています。
九州沖縄ブロック動物園水族館獣医師臨床研究会(kozavg)代表。現在福岡市東区在住。
学芸員、社会教育主事、プロジェクトワイルドファシリテーター、公園運営管理士。

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