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Vol.7 ひっくり返っているオオグソクムシは死んでいる?

2016.8.31

 オオグソクムシは展示水槽に居てもタッチプールに居てもひっくり返っていることがあります。これを見たお客さんは大体「あ、死んでる!」と言いますが、実はオオグソクムシは日常的にひっくり返っていることがしばしばあり、別に具合が悪いわけではないようです。普段は砂や泥の中に潜ったり岩の隙間に斜めだったり頭が下に向いていたり変な角度で落ち着いていることが多いので(頭だけ隙間に入れてるとかあります)、意外と本人?は気にしていないのかもしれません。また、泳ぐときも上手に泳ぐと言うよりは逆さまに泳いでいたり、クルクルと回りながら泳いでいたりと上下が逆になることには無頓着そうです。もしかすると背中を下に向けた方が浮力を稼げて泳ぎやすいのかもしれません。ちなみにオオグソクムシが泳いでいるところを見るにはエサをあげた直後か、閉館して暗くなった時が一番見られる可能性が高いです。
 さて、それではオオグソクムシの具合が本当に悪いとどうなるのか。実は色が変わっていきます。オオグソクムシは普通肌色(今は薄橙色かペールオレンジって言うようですが、僕の年代以上の方にもわかりやすいようにここでは肌色を使います)に近い色なのですが、具合が悪くなっていくとだんだん白くなっていきます。ただ、もともと白い個体もいるためこの判断はちょっと慣れていないと難しいですが、確実にこれはヤバいというのもあって、ピンク色になってきたらこれはいけません。アカンやつです。

これが健康な子のお腹。普通の人がこれで元気かどうか分からないのは当たりまえ。

これが健康な子のお腹。普通の人がこれで元気かどうか分からないのは当たりまえ。

著者プロフィール

戸館 真人(とだて・まさと)

東海大学大学院水産学専攻博士課程前期 修了
学芸員
2010年 蒲郡市竹島水族館 勤務。
以降、海水魚、深海生物、カリフォルニアアシカなどの生物や広報、物販などの担当。
2015年 カピバラ、事務、経理も担当。

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