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Vol.20 深海生物の飼育

2017.9.27

 というわけで耐震工事中に付き竹島水族館は閉館しておりますが、水族館の中ではちゃんとスタッフが働いております。むしろいつもよりやることが多いくらいです。そんな中、さらなる深海生物の飼育技術向上の為、「アクアマリンふくしま」さんと「大洗水族館」さんにお邪魔して色々お話を伺ってまいりました。皆さんありがとうございました!!いやぁ、目から鱗なお話も聴けて大変有意義でした。実は水族館という業界は少し変わっていて各園館同士での横の繋がりが強く、普通の企業なら教えてくれないであろう情報や技術などバンバン教えてくれます(教えてくれる時点で秘密じゃないんですが)。本当にもうこれでもかっていうくらい教えてくれるので、巨大水族館を2館案内して頂いたら足がパンパンです(汗)。「大すぎて迷子になる人いませんか?」と聞いたところ、やはりいるそうです。

 さて話を戻しますが、深海生物の飼育というとお客さんに聞かれる頻度も高いのですが、竹島水族館の(というかボクの)飼育方法では水温、比重、照明、餌の4点に特に気をつけます。どれか一つ欠けてもなかなか深海生物の飼育はうまくいかないことが多いので、どれもかなり注意して飼育を行いますが、うちの水族館ではこれでは良くないなと思って飼育していても、他の水族館だとその良くないと思っていたことの方が上手くいくといったことが実は多くあります。たとえば前に書きましたが、うちのオオグソクムシさんたちはイカが嫌いです。しかし、どうやらよそ様ではイカを主に食べている子達もいるようです。これが採集地の違いなのか水質などの違いなのかよく分かりませんが、深海生物を飼育している水族館ではそれぞれに合ったやり方をしています。水温などではそもそも深海生物も移動しているので採集された水深、場所によって大きく変わることもありますし、どれも一概に正解が無いのが難しいところです。

 

 

写真はアクアマリンふくしまのマルアオメエソ。メヒカリと呼ばれている魚ですが、かなり飼育難易度は高くアクアマリンふくしま以外ではお目にかかれないと思います。深海生物といっても色々いるので、当館にいない深海生物に会えるのは感動です。

著者プロフィール

戸館 真人(とだて・まさと)

東海大学大学院水産学専攻博士課程前期 修了
学芸員
2010年 蒲郡市竹島水族館 勤務。
以降、海水魚、深海生物、カリフォルニアアシカなどの生物や広報、物販などの担当。
2015年 カピバラ、事務、経理も担当。

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