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Vol.43 久方ぶりのオオグソクムシ

2019.10.4

 今年は例年よりもちょっと早めに深海生物が竹島水族館にやって来ました。ということで初っ端からオオグソクムシが300匹もまとめてやって来るお祭り騒ぎです!!オオグソクムシがやってくると必ず卵や子供を抱えていないか確認するのですが、300匹をいっぺんに確認するのはなかなか大変なので気合が必要なのですが、今回は実習生と一緒にオオグソクムシについてお話ししながら作業が出来たので気が楽でした。

 

 

 さて、300匹のオオグソクムシの中から抱卵個体が1匹、子供を抱えている個体が2匹見つかりました。残念ながら子供を抱えている個体は1匹親が死亡していましたが、以前書いたとおり(本当に書いたか記憶が無いですが)子供が生まれたから親が死んだというわけではなく、偶然だと思われます。これは子供を抱えたまま長期間飼育できた親個体がいることと、長期間脱皮していないと思われる汚れた覆卵葉を持つ個体が多くいることからの推察です。この汚れた覆卵葉を持つ個体は搬入されるオオグソクムシの中から普通に見つかります。

 

 

この個体が新たに脱皮してくれれば産卵後もずっと生きている証明になるのですが、なかなか大型個体は脱皮するまでの期間が長く上手くいっていないのが現状です。今後はもっと飼育の仕方に工夫を加えてより長生きしてもらう事が繁殖生態を解明することに繋がりそうです。

 

著者プロフィール

戸館 真人(とだて・まさと)

東海大学大学院水産学専攻博士課程前期 修了
学芸員
2010年 蒲郡市竹島水族館 勤務。
以降、海水魚、深海生物、カリフォルニアアシカなどの生物や広報、物販などの担当。
2015年 カピバラ、事務、経理も担当。

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