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どうぶつのくに どうぶつえんとすいぞくかん

Vol.63 無事を祈る…。

2019.12.20

 金沢動物園は、金沢自然公園の中に位置していますが、公園内の植物区にはナノハナ畑があります。

 これは昨年の様子。毎年、2月末から3月上旬が見頃です。動物園では3月下旬(今年度は2020年3月20~22日)のイベント「どうぶつえんの春祭り」で、動物たちに春のおすそ分け、ということでナノハナをプレゼントしています。この写真は今年の3月の時の様子です。

 さて、今年の植物区へのナノハナの播種の際に、少しこの種を分けてもらいました。その目的とは…。オオツノヒツジのメスたちが暮らしている草地にナノハナを咲かせてみたい、と思ったのです。今の季節、落ち葉で黄色く染まる草地にいる姿もきれいですが、ナノハナの中にいるオオツノヒツジたち、絵になりますよね。

 ナノハナは、種を播いて1週間も経っていないにもかかわらず、かわいい芽を出してくれました…、が、重大な問題が!

 実は、先程お伝えした3月のイベントで動物たちにあげるナノハナ、観賞用ではなく食用なんです。ナノハナは嗜好性が高く、動物たちのお気に入りのおやつ。せっかく芽の出たナノハナは、オオツノヒツジたちに食べられることなく、かわいい花を咲かせてくれるのでしょうか。みなさんもナノハナの無事を祈ってください。今のところ気づかれていないようです、しめしめ。

 たまに踏んづけられてはいますが…。春までのお楽しみです。

著者プロフィール

原 久美子 (はら・くみこ)

1959年生まれ。東京都出身。日本女子大学(現)理学部の卒論で動物園にはまり、上智大学院理工学研究科修士課程修了。
1985年から野毛山動物園に勤務、主に鳥類の飼育に携わる。横浜市繁殖センター、市役所動物園管理部門を経て2012年から金沢動物園園長。

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