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Vol.38 アカグツ

2019.4.26

 深海生物というと見たことも無い摩訶不思議な生き物が多くいますが、中には深海生物ブームにより比較的見かけるコもいますので、今日はそんな深海魚のアカグツを紹介したいと思います。

 

 

写真だと一瞬なんの仲間か分からないかもしれませんがアンコウの仲間です。ただ皆さんがよく鍋にしているアンコウやキアンコウとは違うので食べる部分はあまりありません。というか触ってみると分かるのですが、実は背中がトゲトゲです。このトゲは結構鋭くて痛いので、きっと料理する時に嫌がられると思います。ちなみにお腹側はツルツルです。

 

 

 さて、最初にお話ししましたがこのコはテレビや水族館ではわりとメジャーな魚ですが、実はいざ飼育となるとちょっと大変なお魚です。まず、底曳網で獲られるときにスレてしまって弱っている事が多いことと、一番は普通にはエサを食べてくれないという点です。水族館で飼育している生き物は水槽の上からエサを落とすと食べてくれるコが多いのですが、一部どうしても食べてくれないコたちもいます。アカグツもそのような生き物の一つで、しばらくは人の手からエサをあげなければいけません。といっても手から餌をあげるのにちょっとしたコツが必要なので、最初はちょっと手間取ります。しかもあげ方が悪いとすぐに「ペッ」と吐き出してしまいご気分を損ねてしまい暫くご飯を食べてくれなくなる事もあります。魚は気に入らないと本当に死ぬまでご飯を食べなくなってしまうので、飼育担当は毎日ご機嫌伺いをしながらエサをあげているのです。しばらくすると勝手に落ちた餌を拾って食べるんですけどね。ちなみに自分でご飯を食べてくれるようになると担当はドヤ顔になります。

 

著者プロフィール

戸館 真人(とだて・まさと)

東海大学大学院水産学専攻博士課程前期 修了
学芸員
2010年 蒲郡市竹島水族館 勤務。
以降、海水魚、深海生物、カリフォルニアアシカなどの生物や広報、物販などの担当。
2015年 カピバラ、事務、経理も担当。

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