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Vol.39 光る生物

2019.5.28

 どうも、最近まったくオオグソクムシのことを書いていませんが許しで下さい。お願いします。いきなりお詫びから始まりましたが、深海生物には発光する生き物が沢山いますが、いったいどれくらいの生き物が発光するのか知っていますか?実は殆どの深海生物が発光すると言われています。発行する理由は餌をとるためであったり、敵から逃げる為であったりと色々な様です。

 

 

 写真の魚はギンハダカと言いますが、発光器という光る部分がハッキリわかるので選んでみた深海魚で、中心層と呼ばれる水深200~1000mあたりに棲んでいます。お腹側に並んでいる円い点が発光器です。深海というと光の届かない真っ暗な世界をイメージされると思いますが、実は1000mほどまでは少しだけ光が届いているため、捕食者が下から上を見上げた場合、魚の影が見えてしまいます。そのためお腹側の発光器が光ることによって影を打ち消すようになっているのです。これをカウンターイルミネーションと言い、もしかしたら名前は聞いたことがあるかもしれません。ちなみにカウンターシェーディングというよく似た能力もありますがちょっと違います。興味がある人は調べてみてください。

 

 

 初めてカウンターイルミネーションを知った時は凄い能力だと感心したのですが、なんとゴマフイカというイカはさらに上をいきます。このイカ、左右の目の大きさが異なり左目のほうが大きくて、いつもこの大きな目を上に向けて泳ぐことによってカウンターイルミネーションを見破るそうです(詳しく書くと長いので自分で調べてね)。小さい方の目は下を向いているので、自分よりも下にいる獲物を見つけます。このイカの面白いところは、カウンターイルミネーションを見破る能力を持ちつつ、自分もカウンターイルミネーションを使うという良いとこどりな生き物だというところ。何というハイスペック!!別に光りたいわけではないですが羨ましい。ちなみにこの能力を持っているイカはゴマフイカだけでなく他にもいます。深海の世界にはじつに魅力的な変な生き物が沢山いるようです。

著者プロフィール

戸館 真人(とだて・まさと)

東海大学大学院水産学専攻博士課程前期 修了
学芸員
2010年 蒲郡市竹島水族館 勤務。
以降、海水魚、深海生物、カリフォルニアアシカなどの生物や広報、物販などの担当。
2015年 カピバラ、事務、経理も担当。

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