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Vol.14 オオグソクムシの泳ぎ方

2017.4.6

 オオグソクムシの泳ぐ姿を見たことがある人はどれぐらいいるでしょうか?お客さんと話していると、意外と泳いでいる姿は見たことが無いようです。オオグソクムシは全国の水族館で比較的簡単に見ることが出来ますが、ほとんどの場合砂の上や石の隙間でじっとしています。ところがタケスイのさわりんぷーるというオオグソクムシに触れるコーナーでは普通に泳いでいるところを見ることが出来ます。

 

 

 この時、クルクルと錐もみ回転しながら泳ぐのですが、これが一体なぜなのかは調べてみてもよく分かりませんでした。ただ背面がツルツルの甲羅で、覆面には脚がいっぱい並んでいるという似たような条件のカブトガニは泳ぐ際にひっくり返って浮力を稼いでいるそうです。ですので、じつは同じように浮力を稼いでいるのかもしれません。推進力を得る方法も似たような感じです。ただ、大きく違うところはカブトガニには剣尾という長い尻尾の部分があり、それで舵を取っているのに対して、オオグソクムシはそういった器官がありません。そのせいで舵を取ることが出来ずにクルクル回ってしまうのかもしれません。あくまで仮説ですが、そんなことを考えながら水族館でじっくり観察することも面白いかもしれません。ただ生き物を見るのではなく、個人個人でそれぞれの楽しみ方を発見できると、水族館はより面白くなるかもしれません。
 ちなみにオオグソクムシは泳ぎ疲れたのかひっくり返ったまま動かなくなることがよくあるので、死んでいると勘違いされます。

著者プロフィール

戸館 真人(とだて・まさと)

東海大学大学院水産学専攻博士課程前期 修了
学芸員
2010年 蒲郡市竹島水族館 勤務。
以降、海水魚、深海生物、カリフォルニアアシカなどの生物や広報、物販などの担当。
2015年 カピバラ、事務、経理も担当。

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