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Vol.25 ハワイガンの産卵

2019.3.28

 みなさま、こんにちは。今回は、当園で撮影できたハワイガンの産卵の瞬間について紹介します。

 まず、ハワイガンは12~2月頃に繁殖期をむかえ、毎年同じオスとメスがペアを組んで抱卵・育雛を行います。1羽のメスが数日かけてだいたい4つの卵を産み、30~32日の抱卵期間を経て、ヒナが誕生します。ハワイガンの抱卵は完全分業制で、メスが卵を温め、オスは外敵から巣を守ります。飼育員は、ペアごとの産卵個数や産卵日を記録するため、巣を作り抱卵の態勢になったメスがいれば毎日卵がないかチェックを行います。しかし、鳥たちは人のいない時間に産卵しているようで、産卵の瞬間は飼育員でも見ることがありませんでした。今回、産卵の瞬間を撮影できたことは、とても稀なことです。

 上の写真がまさに産卵する瞬間です。こちらにおしりを向けて足を踏ん張り、2卵目を産卵しようと頑張っています。鳥類は、総排泄口と呼ばれる穴から卵を産みます。鳥類は体の構造が哺乳類とは異なり、卵や精子・糞尿が総排泄口という同じ穴から出てきます。総排泄口は、普段は羽毛に覆われておりどこにあるのかよくわからないですが、産卵の瞬間は卵を出すために大きく広がります。

数度母鳥が踏ん張ったところで、ポンッと卵が産み落とされました。1枚目の写真のように総排出口から卵が見え始めてから、30秒ほどの出来事でした。その後母鳥は卵の状態をチェックするようにくちばしで軽く卵を触ってから抱卵を始めていました。ちなみに写真の右側に胸だけ写っている個体が父鳥で、他の個体から巣を守っていました。
 鳥は人から離れた場所に巣を作り、産卵・抱卵するため、皆様に抱卵の様子や卵を見て頂く機会は少ないです。そこで、少しでも鳥の卵について知っていただこうと、園内の一角で色々な鳥の卵を展示しています。鳥によって卵の大きさや形、色、模様の有無など様々な違いがあるので、ぜひ見比べてもらえれば嬉しいです。 今回は写真でのご紹介でしたが、産卵の瞬間の様子を当園のYoutube でも紹介していますので、興味を持った方はぜひ見に来てください。

著者プロフィール

左から
今村弥生 1995年千葉県生まれ。好きな動物はカヤネズミ。
木内明子 1992年東京都生まれ。好きな動物はホルスタイン。
小川由貴 1989年島根県生まれ。好きな動物は猫と馬。

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