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Vol.67 セイウチのヒマワリちゃんの妊娠

2020.12.30

伊勢シーパラダイスのセイウチのヒマワリちゃんが先日行った高性能エコー機器での妊娠診断で「ご懐妊」が確定しました。

2020.12.23エコー検診

思えば妊活で南知多ビーチランドさんへ短期間のお嫁入りしたのが10か月前でした。
お相手のキックくんとの同居を行い、キックくんとヒマワリちゃんの間で赤ちゃんが出来ないかと考えて南知多ビーチランドさんにお願いし、ヒマワリの受け入れを了承して頂きました。

2020.2.14南知多ビーチランドへ短期間のお嫁入

ヒマワリちゃんの短期間のお嫁入は送り出す側も受け入れをしてくれる側も大変でしたが、日本の水族館でのセイウチの飼育数を増やしたくなんとか話しを進め、結果的にはヒマワリちゃんのお腹に赤ちゃんが宿ることになりました。

お互い干渉しない関係(右・キック 左ヒマワリ)

ヒマワリちゃんとキックくんとの同居生活はお互いが非常にフラットで拍子抜けするほど「激的に」反応が無かったですが、約1ヵ月間の同居生活の中でほんの30分間だけお互いが引き合った時間がありました。お互いが濃厚に接触したのはその30分間だけでした。
その惹かれ合った約30分間は深夜だったので監視カメラでの確認となり、残念ながら交尾の有無は確認できず、妊娠の確率は五分五分でした。

2020.1.16 早朝に交尾らしき行動あり

その後、セイウチの発情時期が終わり伊勢シーパラダイスへ無事に戻ったヒマワリちゃんでしたが、五分五分のハッキリしない確率がスタッフの心のどこかをずっとチクチクと刺す日が続きました。

当館でのエコー検診の様子

ヒマワリちゃんの妊娠の可能性を五分五分から10分に上げる材料として血液検査とエコー検診があります。特にその後のヒマワリちゃんの血液検査では妊娠を維持するプロゲステロン値がずっと高値を維持していて、秋頃からは当館のエコーでも赤ちゃんらしきものが映っていたのでひょっとするとひょっとするのか・・・?と言う感じになっていました。

採血の様子

今回は南知多ビーチランドさんのご協力を得て体長約30㎝の赤ちゃんとその鼓動もエコーで初めて確認することが出来ました。
うまく行けば来年の6月頃に赤ちゃんが誕生する予定です。

今現在体長約30㎝の赤ちゃんが居ます

ヒマワリちゃんが初産ということもありスタッフの心配事はこれからも尽きませんが、こればかりは何か大きな手助けをすることは出来ませんので母子の安全を祈るばかりです。

著者プロフィール

田村龍太 (たむら・りゅうた)

1976年生まれ。大阪府出身。
1996年二見シーパラダイス(現 伊勢夫婦岩ふれあい水族館シーパラダイス)入社。
現在飼育全般の管理と若いスタッフへのくだまき係をしている。「自分を生かしてくれている世間様のために還元!」と自らを正当化して時々突発的な大きな買い物をする。

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