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どうぶつのくに どうぶつえんとすいぞくかん

Vol.2 ミルクタイム

2012.11.26

午前8:00いつものようにコアリクイ親子・緑(リョク)と 鳴子(ナルコ)のいる非公開の獣舎へ…。
「おはようリョク♪エサ残さんと食べちゅうかえ?」「鳴子、今日も元気やね!」飼育係の仕事は、毎朝自分の担当する動物たちの見回りからはじまります。

 

物言わぬ動物のその日の体調は、動きや毛艶、エサの残し具合などで判断します。
もちろん排泄物も、とても重要なチェックポイントのひとつです!
ただ…コアリクイのウ○コは…こじゃんと臭い!(涙) アラフォー男子、苦手なものがひとつ増えました(笑)

生まれて約1ヶ月間は、母親・緑(リョク)の尻尾付け根にくっついて行動していた鳴子。

コラム初登場、鳴子の母・緑(リョク)です。
ご覧のとおり、出産後から赤ちゃんを守るたくましい母親です。だんだん優しい表情になってきました。ホントに母性本能って素敵ですね♪

写真は、初めて鳴子の体重を量るため、私がリョクから取り上げ撮影したものです。 (生後2日目)

すっかりコアリクイらしくなってきました♪(鳴子・生後88日目)

8月11日のうまれた時、わずか270グラム前後だった鳴子の体重も、生後3ヶ月を過ぎ現在1,400グラムを超え、順調に大きくなってきました。

ところが、順調に育っていた鳴子に生命の危機が一度だけありました。

それは、生まれて1ヶ月が過ぎた9月17日午前、いつものように鳴子の体重を量っていると、「あれ、体重が減っちゅう!おかしいな!? そういえば今朝はやけに元気がないような…。」 すぐに、獣医師でもあるW部園長に連絡し、診てもらうことに!
診断の結果、特に目立った症状などは見当たりません…。
もしかすると、ただ単に母親リョクの母乳があまり出ていないのでは?と思い、急遽、ミルクを哺乳してみることにしたのです。

今回私たちは、以前「どうぶつとどうぶつえん」で掲載されていた上野動物園S籐さんのコアリクイの人工哺育を参考にしました。なるべく小さな哺乳器を準備し、人工ミルクには、リョクにも使っているネコ用粉ミルクを選びました。

そして、ドキドキしながらミルクを与えてみました。すると何ということでしょう。 すんなりと無理なくミルクを飲んでくれるではありませんか!

目をトロンとして、満足そうにネコミルクを飲んでいる…
もしかして、お腹ペコペコだったの?鳴子にゃ~ん♪

夕方、もう一度哺乳する際には、いつもの元気を取り戻し、ホッと一安心。
よかったちや♪

この日をきっかけに、私たち飼育係の哺乳サポートがはじまったのです。

 

 

2012年10月からは、鳴子の公開イベント「ミナミコアリクイ赤ちゃんのミルクタイム」を、屋内展示施設・アニマルギャラリー内のコアリクイ展示場にて、土・日・祝日の午後2時から開催しています。

毎回、たくさんのお客さんで大人気なのですが…ただ、この展示場での開催につき個人的な問題がありまして…
もともとコアリクイは、南米の熱帯雨林などに生息し、暖かな気候を好みます。もちろん展示場の室温は、30℃近くに設定されているわけで…、つまり温室。毎日が真夏状態!!
いくら温室育ちの私(聞き流してください)でも…さらに、どちらかというと(どこから見ても)ぽっちゃり男子にとって、地獄です!罰ゲームですよ!
およそ20分間のミルクタイム中、いくら涼しげ感(半袖)を演出しようとも、私のキラキラ光る爽やかな(!?)汗は止まりません…真冬でもポロシャツ姿での公開予定です…
鳴子の成長に合わせての期間限定イベントです。ぜひ、おいしそうにミルクを飲む鳴子のかわいい姿を間近でご覧ください♪

 

 

良き理解者であり尊敬するW部園長と高知県のマスコット・くろしおくん♪どっちがどっちか分かりますか?

ただいま高知は秋の行楽シーズン。お天気のいい日は、まだまだ暖かく過ごしやすいので、動物園もご家族連れや遠足の子供たちでいっぱいです。
よく「大型犬は何がいますか?どんな犬種にさわれますか?」という問い合わせがありますが、「…当園は、ワンワンパークじゃありませんよ」とお答えしています。
「昔は、おった気するけどなぁ…。」…お客さま、それは気のせいです!もしくは、夢です!!よっちょれ♪

わんぱーくこうちアニマルランドには、小さなサンショウウオから大きなトラやライオンまで、91種435点の生き物を飼育する動物園ぜよ!
しかも入園無料。ついでに駐車場も無料。鳴子も待ちゆうきね♪

著者プロフィール

吉川貴臣(よしかわ・たかおみ)

1974年高知県高知市生まれ
物心がついたころから高知の豊かな大自然のなかで遊び、さまざまな生き物たちと出会い、好奇心旺盛な幼少期を過ごす。犬好き。
高知県立高知小津高等学校・理数科卒業 ボクシング部 
高3の夏、愛犬の突然死をきっかけに獣医師の道を目指す(ドラマ等では、間違いなく獣医師になれます)が、時すでに遅し…パンチドランカーのため、専門学校へ。
日本動物植物専門学院・東京校アニマルケアー科卒業。
1999年より、わんぱーくこうちアニマルランドに勤務。長年の夢だった飼育係となる。

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