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Vol.38 謎解き飼育係

2016.10.19

去る2015年2月4日の出来事・・・

 高知県内の山間部を流れる一級河川・「仁淀川」で、国の特別天然記念物であるオオサンショウウオの赤ちゃんたちを発見しました。
 しかも四国で初めての事例。これまでの記録、四国および高知県でのオオサンショウウオ歴史を変えたのです。
 水中からすくいあげた私は、正直、身が震えたぜよ!
 見つかった赤ちゃんたち、なんと大きさ5センチ、体重1gほど!
 パッと見、ナマズの赤ちゃんのようで、大きさから推測すれば、生後約4ヶ月ほどで、産卵巣穴から出たばかりらしいのです。
それはそれは、こじゃんと小さなオオサンショウウオの赤ちゃんたちでした。
専門的に言うと「離散幼生群」。

これが、川で見つけた「離散幼生群」。オオサンショウウオの赤ちゃんぜよ!

これが、川で見つけた「離散幼生群」。オオサンショウウオの赤ちゃんぜよ!

 私たち動物園スタッフは、2014年より、高知県レッドデータブック【動物編】2002の改訂版を出すため、アニマルランドのW園長と私二人が高知県内に生息する両生類爬虫類、おもにサンショウウオの生息調査をおこなっているのです。
 じつは、「四国のオオサンショウウオ問題」というものがありまして、、、
みなさんご存知ですか?
 その問題とは、四国にもともと昔からオオサンショウウオが自然に生息していたものか、本州のどこかから持ち込んで放たれたものなのか、未だ解決されないできない難題があるのです。
 現在、最新のDNA遺伝子解析技術をもってしても、四国の個体群としてのDNA型が把握できない、また検体数が少ないのが現状なのです…。
 そこで、今回の赤ちゃん大発見をきっかけに、四国および高知家におけるオオサンショウウオの生態や謎解きを休日おこなっています。
 これからの彼らの繁殖期になります。もしオオサンショウウオを発見したら、動物園や水族館へ連絡してください。

国の特別天然記念物オオサンショウウオ

国の特別天然記念物オオサンショウウオ

大きなお口だね。

大きなお口だね。

「ハンザキ」や「ハンザケ」とも呼ばれ、からだの半分以上もある大きな口や半分にさけても生きていられるらしいぜよ!
かわいいナルちゃんも一飲みぜよーー
よっちょれー♪(笑)

次号につづく

著者プロフィール

吉川貴臣(よしかわ・たかおみ)

1974年高知県高知市生まれ
物心がついたころから高知の豊かな大自然のなかで遊び、さまざまな生き物たちと出会い、好奇心旺盛な幼少期を過ごす。犬好き。
高知県立高知小津高等学校・理数科卒業 ボクシング部 
高3の夏、愛犬の突然死をきっかけに獣医師の道を目指す(ドラマ等では、間違いなく獣医師になれます)が、時すでに遅し…パンチドランカーのため、専門学校へ。
日本動物植物専門学院・東京校アニマルケアー科卒業。
1999年より、わんぱーくこうちアニマルランドに勤務。長年の夢だった飼育係となる。

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