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Vol.85 思い出の七五三

2019.12.16

12月に入り、朝晩の空気が急にキンと冷たくなりました。吐く息の白さに季節の移ろいを感じます。今年のカレンダーもついに最後の1枚となりましたね。

早かね~

どうぶつのくにの本誌にラッコの人工哺育を取り上げていただき、2012年4月から、この連載が始まりました。これまで締め切りを数日過ぎてしまうことは何度かあっても、毎月欠かさず原稿を提出してきたことは自分の中のこだわりだったはずなのに、先月はどうしても提出することが出来ませんでした。そのことが今年最後に悔やまれますが、来年は原稿の提出を欠かすことがないようにがんばります!

さて、先月はマナの七五三のお祝いイベントを行いました。
七五三は子どもの成長を祝って、古くから執り行われている行事です。現代のように、医療が発達していなかった時代では幼い子どもの死亡率がとても高く、元気に成長することが当たり前ではありませんでした。言葉を理解し始める3歳頃から乳歯の生えかわりがある7歳頃までは、特に病気になりやすい年齢であると考えられていたため、子供の健やかな成長をお祈りするための儀式として始まったようです。
一般的に3歳は男女ともにお祝いをし、5歳では男の子だけ、7歳では女の子だけがお祝いをします。マナは7歳なので、今回が2回目の七五三です。

なんそれ?

当日は、事前にお知らせしていたこともあり、たくさんのお客さまがお集まりくださいました。わたしもマナのお祝いになにかの形で参加させてほしいと懇願して、当日の司会をさせてもらうことになりました。
最初にマナの生い立ちを紹介しましたが、本当はそれだけで30分くらいは軽く話せるところを、“簡単に”ということでしたので、ぎゅっと凝縮してお話しました。
そのあとは、係員が小型カメラを装着してラッコたちの映像をお伝えする『ラッコライブ』のマナちゃんバージョンを行い、千歳飴ふうに細長く切ったサケとホキをプレゼントしました。

2本いっぺんにあ~ん

わたしはプールの中の様子を見ながら、3歳の七五三を思い出しました。
あの頃は今より小さくやんちゃだったので、練習通りには全く動いてくれなくて。困り果てたわたしを当時まだ健在だったマナの母親『マリン』が助けてくれました。やっぱり思惑通りにはいかなかったか・・と、残念に思うわたしに、そんなもんやろ?と言ってくれているようで、マナの成長というよりもマリンとの信頼関係を感じたことを覚えています。

4年前の七五三

あれから4年が経ちました。その間にいろんなことがありました。新しい出会いも寂しい別れもあり、わたしはどうぶつのそばを離れました。でも、マリンワールドの一員として変わらずここにいます。
もう、マナが人工哺育で育ったことをご存じない方もいらっしゃいますし、こちらからも詳しくお話する機会は少なくなってきましたが、今回の七五三はわたしにとって、穏やかで幸せだった時間を思い出す大事なイベントとなりました。
来月はマナの9歳の誕生日です。
楽しいイベントを考えて、また参加させてもらおうかなぁなんて、目論んでいます♪

次は誕生会!

著者プロフィール

土井 翠(土井 みどり)

佐賀県出身。1997年4月 マリンワールド海の中道に入社。
同年7月に展示部海洋動物課に配属後、アシカ・アザラシ・ラッコの飼育業務やショー運営を行い、現在に至る。
動物たちは我が子のようでもあり、友達でもあり、一緒に仕事をする大事な仲間。

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