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どうぶつのくに どうぶつえんとすいぞくかん

Vol.6 命名!

2016.3.17

みなさんこんにちは!
3月ですね!春ですね!
ときわ動物園グランドオープンですねー♪♪

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昨年先行オープンした「アジアの森林ゾーン」に続いて、3月19日に「中南米の水辺ゾーン」、「アフリカの丘陵・マダガスカルゾーン」、「山口宇部の自然ゾーン」、がオープン(3月6日には「ふれあい動物広場」が先行オープン)!

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読者のみなさまのご来園を心よりお待ちしております!

さて、宣伝はこのくらいにして、今回はわたしが人工哺育を担当する2頭のハヌマンラングールの名前についてお話していきます。

お父さん、お母さんたちはうなずいてくれると思いますが、名付けってとても大切ですよね!
健康に、明るく、優しく、美しく、立派な人に…
両親や恩師の名から一字もらおうか、画数はどうか…
ヒト科のこどもの名付け経験はありませんが、どの名前にも、たくさんの願いがこめられていると思います。
あくまで育ての母ですが、わたしもとても悩んで2頭の名前を付けました。

まず、2013年4月30日生まれ、現在1才8ヶ月のお姉ちゃんは、『タラ』。
某国民的アニメを連想される方が多いかと思いますが、ちがうんですよ~

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「タラ(Tara)」には、ハヌマンラングールの生息地の一部であるインドの公用語・ヒンディー語で「星」という意味があります。

星のようにきらっと輝くすてきな子になってほしいな!という願いを込めてみました。
国内飼育数が減少し前途多難なハヌマンラングール飼育の道しるべとなりますように!というのは…後付けです。
さらに、インド人女性の名前にもよくあるもので、インド神話に登場する神様の名前でもあるんです!(慈悲の神だそうです)

そして2015年7月7日生まれ、生後8か月の妹は『サト』。

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なんだかおばあちゃんみたいね~、なんて言われることもありますが、こちらもヒンディー語。
誕生日が7のぞろめ、七夕うまれというところから、数字の「7」という意味の「サート(sat)」を縮めて名付けました。
「サト」は、お客様の投票で3つの候補の中から選んでいただいた名前です。

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サトの命名式の時につくったケーキ。2文字でよかった♡

なんだか変な名前(笑)と言われることも少なくないですが、2頭とも2文字で発音しやすく、小さなお子さんからお年寄りまで呼びやすいなかなか良い名前じゃないかな、と自信をもっています!
ご来園の際はぜひ名前を呼んであげてくださいね。

それでは少し調子にのって、「ハヌマンラングール」という種の名前のお話も!

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和名:ハヌマンラングール
英名:Hanuman langur
学名:Semnopithecus entellus

どうぶつのくに読者のみなさんには言わずもがなかと思いますが、動物にはいろいろな名前があります。
日本での呼び名「和名」、英語での呼び名「英名」。
この2つはそれぞれ言語のちがいなので、またさらに、中国語名、韓国語名……、言語の数だけいろいろ出てきます。

いろいろあってそれぞれ面白いのですが、これでは言語のちがう人とのやり取りでそれぞれ何の動物のことをさしているのかわからなくなってしまうため、世界共通の呼び名をつけました。それが「学名」です。
学名はラテン語で、属名(大文字ではじまる前半部分)と種小名(後半部分)からなります。

それでは本題へ。
和名と英名は表記がちがうだけで同じですね。
「ハヌマン」はインド神話『ラーマーヤナ』に登場する神様で、ハヌマンラングールがモデルになったといわれています。
「ラングール」は、「痩せたサル」という意味で、オナガザル科コロブス亜科に分類されるサルのうちアジアに生息する仲間を指します。

そして、今回知っていただきたいのが学名!
Semnopithecus entellusは、
semno=畏敬すべき
pithecus=サル
entellus=完全な、欠点のない

「神様に遣わされた、完全無欠の畏敬すべきサル」といったところでしょうか。
すてきすぎる!
決して名前負けしていない美しい姿、ぜひ実際にご覧になってくださいね!

ちなみに、この学名のお話は100%当園の獣医師の受け売りです!

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最後に、当園の歴代ハヌマンラングールたちの名前をさかのぼってみると、ルイス、マリアン、オリビア、ソフィー、ジョン、マイケル、リンダ…

なぜだかアメリカン。

次回は、そんなアメリカンネームのおとなたちとの同居訓練の様子をお伝えします。

著者プロフィール

川出比香里(かわで・ひかり)

1991年生まれ 埼玉県出身
専門学校を卒業後、埼玉県こども動物自然公園でのアルバイトを経て、2012年にときわ動物園就職。偶蹄類が好きでサルは大の苦手だったが、担当になるとあっという間に夢中になり、今では3児(すべてサル)の母。

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