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Vol.38 シシオザル

2019.7.15

みなさんこんにちは!
なかなか雨が降らなかった今年、山口県では観測史上最も遅い梅雨入りをし、おそらくもうすぐ梅雨明け。
毎年この時期の私は、昼はサルたちと過ごし、夜はときわ公園のホタルを数える日々を送っているのですが、今年はあまりの雨の少なさにホタルの出現も例年の半分以下とさみしいホタルシーズンでした。来年はホタルのお話もできるといいな。 

   

さて、気を取り直して、今回はシシオザルのお話です。

 

シシオザルも前回お話したボンネットモンキーやトクモンキーと同じマカクの仲間ですが、さらに人目を惹く見た目をしています。

種名に「獅子」と付くにも納得の雄々しいたてがみ!

 

…というのは少し早とちりで、かれらの種名は漢字で書くと「獅子尾猿」、英語では“Lion-tailed macaque”といいます。
どうしたって頭部に目がいくだろうと思うのですが、なぜだかしっぽが由来なのです。

おしりを確認してみると、先端の毛が多くふさふさしています。
この様子がライオンのしっぽに似ているという意味ですね。確かに、確かにそうだけど…顔でしょ…!?

 

釈然としない気持ちになるのは私だけではないはず。

   

そして、本家(?)の百獣の王の場合はたてがみを持つのはオスだけですが、シシオザルはメスにもあります。たてがみは同じですが、シシオザルのメスはオスよりも体が小さいのですぐに見分けがつきます(当園のオスは8.2~9kgほど、雌は5㎏ほど)。

写真手前がメスのヒロ、奥がオスのレタスです。

   

また、「たてがみは何のためにあるのか」とお客様からおたずねいただくことも多いのですが、実はこれには私たち飼育員も答えられません。かれらのたてがみにどんな機能があるのかは、まったくわかっていないのです。

 

ライオンでは、雄性ホルモンであるテストステロンが影響することがわかっており、強いオスほどたてがみが発達し多くのメスを獲得することができる、つまり繁殖に有利に働くのではないかといわれています。また、最近では気温との関連を報告する論文も発表され、体温調節の役割があるとも考えられています。

 

ちなみに先日5月18日に当園で生まれた赤ちゃんのたてがみは…

まだありません!
ちなみに名前もまだありません(夏休みに募集予定ですので、HPをチェックしてくださいね!)。
生後2か月を迎える赤ちゃん、生まれたころと比べると顔つきもしっかりしてきました。

 

お母さんにしっかりつかまって甘えることもありますが、最近ではひとりで草木や消防ホースで遊んだり、2歳年上のお姉ちゃんと遊ぶ様子もよく見られるようになりました。

これから顔の皮膚も黒く変わっていくのですが、実は爪はもう真っ黒。
他人の子の成長は早いといいますが、サルの成長はもっと早いです。
ご来園の際は、赤ちゃんのかわいらしさとともに、容姿や行動の成長にも注目してみてくださいね!

   

次回は、コモンリスザルのお話です。

 

著者プロフィール

川出比香里(かわで・ひかり)

1991年生まれ 埼玉県出身
専門学校を卒業後、埼玉県こども動物自然公園でのアルバイトを経て、2012年にときわ動物園就職。偶蹄類が好きでサルは大の苦手だったが、担当になるとあっという間に夢中になり、今では3児(すべてサル)の母。

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