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Vol.31 ハヌマンラングールのための環境エンリッチメント その4

2018.11.27

みなさんこんにちは!
すっかり寒くなりましたが、元気にお過ごしでしょうか?
私は思いきり風邪をひき、熱は出るわ、声はガラガラだわ、さんざんな冬の訪れを過ごしましていました…
飼育員は体が資本、体調管理はお仕事の基本… 猛省しつつ、寒い冬を元気に乗り越えたいと思います!

本編とはまったく関係ないですが、ハヌマンラングールのおでこ(眉毛のちょっと上あたり?)の毛は、前に向かってピーンと長くなっています。帽子のつばのようにも見え、眩しくないようにする日よけなのかしら、なんて思っていますが、本当のところはなんのためのものなのかわかりません。
自信をもって言えるのは、とってもかわいいぞ!ということくらいでしょうか。

   

さてさて、風邪をひいたりしていたらコラムのお届けも遅れてしまいましたが、今回も環境エンリッチメントのお話。ひとまずこれでおしまいですので、最後までお付き合いくださいませ。
前回は、作戦成功!と思っていたフィーダーも、時間が経つにつれてだんだん使われなくなっていた…ということは判明しました。ハヌマンラングールたちの採食に関わる時間をのばすため、どんなフィーダーが合っているんだろう?

今までのフィーダーの透明バージョンや…
(操作性はそのままですが、中身が見えることでモチベーションが上がるかも?)

消防ホースを編んでつくったもの…
(網んだすきまにエサをはさむだけの簡単すぎるもの。でもかなりギュっと編んでいるので、取り出すのには力が必要)

 

ちょっぴり不器用なハヌマンラングールたちが使う様子をイメージしながら考えた新しいフィーダーをお試し中です。
まだまだ試作・改良を続けますので、いつか経過をお知らせできる日がくるのを待っていてくださいね~

 

実際にサルたちが操作する様子を観察すると、かれらの不器用さや、短い親指の使い方などがよくわかるかもしれません。
動物園でくらす動物たちは、野生とはまったくちがう環境でくらしているので、野生の個体には見られる行動が見られなかったり、逆に動物園の個体にしか見られない行動もあったりします。
その個体にとってすこしでもたのしい環境を用意できるように、また、それがその動物種にとってできるだけ不自然でないように、これからも工夫を続けたいと思います。

寒さが苦手なサルたちは、これからの季節は室内ですごす時間も増えてきますので、ご来園の際は注目してみてくださいね!

   

さて、次回は、ときわ動物園の動物たちのいろいろな冬の過ごし方についてお話します!

 

著者プロフィール

川出比香里(かわで・ひかり)

1991年生まれ 埼玉県出身
専門学校を卒業後、埼玉県こども動物自然公園でのアルバイトを経て、2012年にときわ動物園就職。偶蹄類が好きでサルは大の苦手だったが、担当になるとあっという間に夢中になり、今では3児(すべてサル)の母。

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