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Vol.50 ポジション争い

2016.12.15

 休館工事によるストレスの緩和と繁殖の目的で、リロ(オス)とマナ(メス)が同居を始めて2ケ月半が経過しました。
 ラッコプールの中にも工事の音や振動が激しく伝わってきますが、思ったよりも落ち着いていますので、やっぱり2頭を同居させておいて良かったなと思います。

 交尾行動もちょこちょこ確認していますが、マナがリロのお腹に飛び乗ってそのまま泳いだり、背中にしがみついて後ろ頭にかぶりついたりする様子は、カップルというより親子のようです。まぁまぁ仲良く生活をしているんですが、餌の時間になると、いつもちょっとした争いが起きます。

リロ(右)とマナ(左)

リロ(右)とマナ(左)

 メスのマリンが元気だったころ、リロとマナはどちらかがひとり暮らしでどちらかがマリンと同居をしていました。
 餌の時間は2頭が並んで餌をもらうんですが、リロとマリンが同居をしていたときは、係員から見てリロが右側、マリンが左側のポジションで。

リロが右側、マリンが左側

リロが右側、マリンが左側

 マナとマリンが同居していたときはマナが右側、マリンが左側のポジションで餌を与えていました。

マナが右側、マリンが左側

マナが右側、マリンが左側

・・・と、言うことは?
そう!
リロとマナだと、ポジションがかぶるんです!

 ご存じない方もいらっしゃると思うのでちょっと紹介しますと、マナは2012年マリンワールド生まれのラッコで、生後10日目から人工哺育で育ちました。そのため、ヒトにとても近く、少しラッコらしくないところがあります。わたしもそんなマナがいつまでもかわいくて、つい甘やかしてしまいます。今までだったら、リロのポジションを左側に変えることを強化していたと思いますが、今回は敢えてマナのポジションを変更することにしました。

 

 最初は「こっちはあたしのバケツよ!!」と、どうしても右側につこうとしていましたが、さすがにもう分かるようになったみたいです。

あたしのバケツはこっち!!

あたしのバケツはこっち!!

 ただ、自分のバケツが左側だということは理解しても、食べるときは右側の方が落ち着くようで、餌を受け取ったら、す~っと流れてしまいます。そして、リロにゴツンとぶつかることも・・・。

どうしても右側にながれちゃう・・・

どうしても右側にながれちゃう・・・

こっちこんで!と言わんばかりのリロ

こっちこんで!と言わんばかりのリロ

 そんな感じで、餌の時間にはポジション争いという、ちょっとした争いが起きます。でも、リロがうまくかわしてオトナな対応をしてくれて、大きな争いごとにはならないのでご安心くださいね ٩( ü )و✻°•

著者プロフィール

土井 翠(土井 みどり)

佐賀県出身。1997年4月 マリンワールド海の中道に入社。
同年7月に展示部海洋動物課に配属後、アシカ・アザラシ・ラッコの飼育業務やショー運営を行い、現在に至る。
動物たちは我が子のようでもあり、友達でもあり、一緒に仕事をする大事な仲間。

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