日本全国の動物園と水族館をつなぐ情報誌、「どうぶつのくに」「どうぶつえんとすいぞくかん」公式Webサイト

どうぶつのくに どうぶつえんとすいぞくかん

Vol.1 アイドル?!誕生

2012.4.25

2012年1月25日にラッコのマリンがメスの赤ちゃんを出産しました。

マリンも投函生まれの繁殖個体で、出産は今回で5回目ですが、いずれも40日程で赤ちゃんが死亡しています。

通常、ラッコの親子は約6ケ月程は一緒に過ごし、こどもはその間に餌の食べ方や泳ぎ方、潜り方、グルーミング(毛づくろい)などを母親のまねをしながら覚えていきます。ところがマリンの母親はマリンが5ケ月の時に発情し、オスとの交尾のためにマリンの元を離れて以来、親子関係が戻らなくなってしまいました。当時のマリンはグルーミングがまだひとりではできない状態だったので、飼育員がタオルとブラシを使って手伝いました。その影響か、少々わがままな性格で、子育ても不器用で少し乱暴なところが見られます。今回もマリン自身の余裕がなく、赤ちゃんのグルーミングや授乳よりも自分のグルーミングを優先するようになり、赤ちゃんの衰弱が見られたため、隔離して人工哺育をすることになりました。

ラッコの人工哺育は当館では初めてのこと。しかも生後10日の赤ちゃんは国内では例がありません。試行錯誤を繰り返しながらも生後2ケ月を迎えることができ、現在の体重は4000gと、隔離した時の2倍以上に成長しました。今度こそマリンの大事な赤ちゃんを守りたい。課内の全員の思いで赤ちゃんの人工哺育に取り組んでいます。

著者プロフィール

土井 翠(土井 みどり)

佐賀県出身。1997年4月 マリンワールド海の中道に入社。
同年7月に展示部海洋動物課に配属後、アシカ・アザラシ・ラッコの飼育業務やショー運営を行い、現在に至る。
動物たちは我が子のようでもあり、友達でもあり、一緒に仕事をする大事な仲間。

カテゴリー

カテゴリー一覧

このカテゴリーの他の記事

ページTOPへ

Copyrights © 2010 Doubutu-no-kuni All Rights Reserved.
誌面、Webにおけるあらゆるコンテンツの無断複写・転載を禁じます。