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どうぶつのくに どうぶつえんとすいぞくかん

Vol.2 まえあしよりも先に、くち

2012.5.12

哺乳不良により生後10日目から人工哺育をしているラッコの赤ちゃんは母親代わりの係員たちからの愛情をたっぷり受け、無事に生後3ヶ月を迎えました。

 

 

人工哺育を始めた当初は、私たちも分からないことだらけで手探り状態。哺乳や体温調整に苦戦をしながら、小さく弱々しい赤ちゃんを前に「がんばって生きて!」と毎日毎日、不安でいっぱいでした。

 

 

その後、生後1ヶ月で固形の餌を食べ始め、同時に泳ぎの練習も開始。今では水深2.5mのプールで泳ぎも潜水も自由自在!バスタオルに頼りきっていた毛づくろいもすっかりひとりで出来るようになりました。

 

 

体重は人工哺育開始時の約5倍の6000gと、もう赤ちゃんではなく一人前のラッコに成長しました。ミルクもまだ与えていますが、固形の餌も少しずつメニューを増やし、スルメイカ、ホキ(白身魚)、ウチムラサキ貝、ホタテ貝を一日に 約1900g、7回に分けて与えています。ただ、水面に浮いて餌を食べることが難しいようで、餌を見せると前あしより先に口が迎えに来てしまいます。前あしで餌を受けとり、噛みちぎりながら餌を食べることが今の一番の課題です。

 

著者プロフィール

土井 翠(土井 みどり)

佐賀県出身。1997年4月 マリンワールド海の中道に入社。
同年7月に展示部海洋動物課に配属後、アシカ・アザラシ・ラッコの飼育業務やショー運営を行い、現在に至る。
動物たちは我が子のようでもあり、友達でもあり、一緒に仕事をする大事な仲間。

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