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Vol.13 カモシカ谷は春の目覚め

2013.4.23

カモシカ谷と個人的に呼んでいる溪谷を含んだ里山があります。子供が言う秘密基地みたいなもので場所は明かせないのですが、そこで昨年からロボットカメラを設置しています。これは動物がカメラの前を通過すると自動で撮影できるカメラなのです。最初の目的はもちろんカモシカでした。

このカモシカ谷ではカモシカそのものも足跡もよく見かけるので、偶然出会って撮影するよりは絶対に確率は高いと見たのです。でも、ただ写っても面白くないので好きな環境でカモシカを撮りたいと考えました。運よく小さな沢を横切るかのような足跡があったのです。「ここならば面白い」という事で早速ロボットカメラをセッティングして運に任せてみました。カモシカの足跡ならば珍しくはないほど多数発見できるのです。だからと言って毎日通過するとは限りませんし、気まぐれに一度歩いただけかもしれないので期待と不安が交差します。結果は数日後に設置場所にいき、カメラの画像を確認して初めて成功か失敗かが判明するというなんとも駆け引きそのものといった撮影スタイルで、画像確認はスリル満点です。

さて結果はいかに、、、。沢の足跡発見場所にセットしたロボットカメラにはしっかりとカモシカが写っていたのでした。撮影前は小さな沢の中を歩いて渡るのかと想像していましたが、実際には小さな沢をジャンプして渡っている事が写真からわかったのでした。

その様子があまりにリアルで、カモシカと芽ぶきの里山の躍動感をしっかりと感じることが出来たのでした。

谷に流れ落ちる小さな沢をジャンプするカモシカ。雪溶けから訪れる春は獣達の活性も上がっているように感じる。

春の里山は新芽が芽吹き、明るくさわやかな気に満ちている。

動物のみならず様々な植物が躍動的に春を迎えようとしている。

一見似たような花に見えてよく見ると様々な種類の花が咲いている事に気がつく。
ミヤマカタバミ

森の中では踏みつけてしまいそうな小さな花が多い。
ハルトラノオ

著者プロフィール

森勝彦(もり・かつひこ)

1963年石川県生まれ。立山の大自然とその地で生きる雷鳥に心を奪われライチョウ撮影がライフワークとなる。そののちブナ林にいのちを感じ雑誌に発表する。現在、里山こそいのちの原点であると多角的に撮影中。1997年 写真集「奇跡の鳥ライチョウ」(山と渓谷社・2010年 写真集「雷鳥―神々の使者」(TECS)出版。

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